関西地区に台風が直撃する可能性があるために、8月15、16日の灘中オープン(浜学園)が実施されるかどうか、現時点では分かりませんが、本日の記事をまとめます。
中学入試本番の日程が変更になった過去の事例は、私が思いつく限りでは1995年の阪神淡路大震災の年だけだと思います。それ以外は、悪天候の年や中学校ごとの特殊事情はあったかもしれませんが、試験日程に影響することはなかったと思います。
中学入試本番でも一部鉄道路線が事故などの影響で運行停止になる可能性はゼロではありませんが、基本的には鉄道事故や天候などの外部要因よりも、お子様のインフルエンザ感染などの内部要因の影響を受ける可能性の方が高いと思います。そういう意味で、試験前日段階に「明日の試験が延期になる可能性があるかも?」と心配することはまずありません。今回のように明日の模試実施を心配する事態は非常に稀な状況です。
8/14本日実施の女子最難関中オープン模試を受験されるお子様は、予定通り実施されると思いますので、この夏休みの勉強の成果を答案用紙にしっかりと残せるよう、集中して全力で解答できますよう、応援しています。女子最難関中の中には2日入試校もありますが、このオープンには最難関志望の女子の大半が受験されるはずです。ここで確実に結果が出せるお子様は、合格につなげられる方が多いです。
灘中オープンは今回の8月で3回目ですが、今までの2回と今回8月実施分とは、その内容・判定結果の重みが全く異なります。GWやその前でA判定が取れていても、8月のオープンでもA判定が取れるかどうかは分かりません。8月の判定結果は、夏休み中の勉強の成果が大きく反映されます。
残念ながらGW頃から少しずつ失速する層、夏休み以降にじわじわと成績を上げる層の両方は存在します。前者は秋以降に相当ががんばらないと苦しいです。後者は勢いに乗ってくるので怖い存在です。
8月の灘中オープンは、本番の入試と同様に2日間に渡って実施されます。1日目で思ったように問題が解けなかった場合、そのまま崩れてしまうのではなく、翌日で挽回できる精神力のあるお子様が合格できます。
今回のオープンでは、本番と同様に、1日目の試験を終えて帰宅するお子様には試験の出来に関する質問はしないで、翌日の試験対策だけにお子様を専念させてあげてください。お子様ご本人が「できた」「難しかった」などとつぶやくようなコメントを発するかもしれません。それに対して「そうなんだ」「難しかったんだね」などの相槌を打つのはよいですが、それに対する細かい質問は止めます。
これらのやり取りは、お子様が本番時の1日目夜にどう過ごすかだけでなく、保護者様が1日目終了後に帰宅するお子様とどう接するかのシミュレーションの機会にもなります。灘中オープンを受験するももの、洛星や星光などの1日受験校のA日程校が第一志望である場合も、試験を終えてお子様に出来具合を質問するかしないかは、本番までに保護者様の中でルールを決められておくのがよいと思います。
保護者様の気持ちの中では「あれも聞きたい」「出来はどうだったのか」と、本番の試験が終わったらいろいろと確認したいことは山ほどあるのは非常によく分かります。長年この試験本番のために全てを犠牲にして準備し続けてきたのです。
しかし、実際に試験本番が終わり、お子様が大勢の受験生の中から出てくるのを見つけた時の気持ちは
「よくがんばったね」
「大変だったね」
「お疲れ様」
「家(またはホテル)に戻ってゆっくりしようか」
しかないと思います。
私も放心状態に近い顔のぼんず君がよたよたと門から出てくるのを見つけた時は、無事に終わった感無量の気持ちと、「ほんと、お疲れ様」と声をかけてやりたい気持ちにしかなりませんでした。
本番の場合は、この後すぐに、次の中学校に向けて移動しなければなりません。食事、荷物、午後の入試、翌日の入試の段取りを手短に説明し、「疲れたー」と言うぼんず君を次の中学校に引率するだけで手いっぱいでした。
そんなシミュレーションを、そろそろ頭の中で準備していただく時期が来たということです。早い方はすでに宿泊先を押さえていらっしゃるかもしれません。電車移動、自家用車での移動、塾のバスでの移動などの移動方法1つを見てもご家庭ごとに異なります。
お盆のオープンは、判定結果をもとに今の第一志望校のまま進むかどうかの判断の場であると同時に、試験本番の動きのシミュレーションをしていただく場でもあります。時刻表のような詳細かつ具体的なスケジュールを作るのは11月以降になると思いますが、統一入試日と翌日の動きや声かけについて、保護者様の頭の中を整理する良い機会となります。
台風の進路次第で、8/15に灘中オープンが実施されるかまだ分かりませんが、統一入試日1日目、2日目にすることをイメージされて、思いついたことを雑記帳にどんどん書き込まれることをおすすめします。
私はメモ派なので、何でも雑記帳にメモを取り、その日のうちに内容ごとに整理して保存していました。パソコンでデータベースも作っていましたが、結局いちばん役立ったのは手書きの手帳です。すぐに開けて、最後まで手帳を何度も確認しました。
スマホへの入力でもいいと思います。一貫した情報整理方法を残り5カ月ほどは統一して使用されると、情報の探し物もすぐに見つかって安心です。
今日から受験のお子様、明日から受験のお子様皆様が「模試は本番と思って、本番は模試と思って」の気持ちで、最高の結果が出せますように。
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