中学校によりカリキュラムに多少違いはあると思いますが、ぼんず君は中学校の数学の授業で「代数」と「幾何」を学んでいます。私はこの2つの区別をよく間違えるので、代数を「計算」、幾何を「図形」と頭の中で区別しています(実際は、代数も幾何ももっと広範囲に渡る内容を網羅しています)。
中学校での小テストや中間・期末考査の試験問題の整理を夏休みにしたところ、「この図形問題は中学受験の問題とそっくり」とか「中学受験で習ったことを応用させて解けそう」という問題が想像以上に多かったです。
中学校の教材で見た図形問題(幾何)の具体例は、
・不規則な立体図形を正面と上方から見た図から図形の表面積と体積を出す問題
・三角形の一部を切り取り、それを回転させてできた立体の表面積と体積を出す問題
・多角形を組み合わせて出来た図形の内角の和
・立体図形の頂点と辺の総数
・三角形を一線上で回転させた時に各頂点が描く図形の面積
など、どれも塾のテキストで類似問題を見た記憶があります。というか、その記憶だけで私も上記の問題が解けました。
中学受験準備中はパズルのような立体図形問題の知識は大学への数学では不要かも、と思っていましたが、少なくとも中1の幾何導入部分(図形問題)ではそれらの知識がないと解けない問題が多いです。
計算問題(代数)は中学受験の範囲ではない「並行根」と「因数分解」が中学校では始まります。それでも、今まで365日計算テキストで解き続けたような分数や少数の四則問題は不要にはなりません。分数、少数、四則計算が入り乱れる計算問題が、最初の単元である「数の性質」で出てきます。その後の単元でも計算力は絶対的に必要です。
さらに、25×25=625など頻度の高い二乗計算を暗記していたと思いますが、引き続き中学校でもその知識があると便利です(計算が早く解ける)。中学校の数学でも相変わらず計算は早く、正確に解くことが要求されるので、中学受験準備中に公開の最初の計算問題で点数を落としていると、中学校の代数でいきなり苦戦するかもしれません。
中学受験を目指して塾で勉強中のお子さんは、その先の中学校、高校のイメージは全くつかないと思います。今ぎゅうぎゅう勉強中の算数は全て大学への数学に通じている、と保護者様が意識されていると、お子様への教え方や塾のテキストの見方が相当変わってくると思います。
中学校のテキストを見て私が思ったのは、「直前特訓の算数の問題を私も、もっときっちり解いておけばよかったなぁ」です。算数のテキストやプリントがあまりにも膨大な量だったことと、間違いノートを直前まで作り続けていたので、直前特訓以降は全問解く時間がありませんでした。
受験が終わった後は抜け殻になってしまい、直前特訓の問題をやり直す気力はありませんでした。受験期でないと真剣に解くのは無理ですね。解かなくても、中学でも使うと意識して問題を見るだけでも随分違うと思います。
後々まで役立つ勉強を今取り組んでしていることを、機会があればお子様にぜひお伝えいただければ、お子様の算数への気持ちにプラスになると思います。
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