今週末の7月7日(日)は英検二次試験の日です。二次試験は面接試験で、試験内容や配点、態度で注意することは少し前の記事でご紹介しました。試験内容は、①音読、②イラストの内容に関する質疑応答、③自由問題に関する質疑応答です。いちばん難しいのは③の自由問題ですね。公式の市販予想問題集や質問内容を予想するウェブサイト(3級、準2級)が数多くありますが、ぼんず君に自宅で模擬面接をやってみて、自由問題を小中学生が回答する際に、大人と違ったところでつまづくことが分かりましたので、原因と対策をご紹介します。
自由問題とは、自分自身についてや、時事問題、学校など、何か1つのテーマに関する質問が「英語で」「口頭で」質問されて、それに対する回答を「英語で」「口頭で」「あまり間を置かずに」答える試験です。
3級の場合は、5W1Hの「W」(What, When, Whereで始まる文章が多いです。)から始まる疑問文で、回答した内容に関連するやり取りが1回続くとお考えください。例えば
質問:What are you going to do in this summer vacation ?(夏休みに何をする予定ですか?)
回答:I am planning to visit my grandmother.(祖母を訪問する計画を立てています。)
質問の続き:Where does your grandmother live ?(おばあさんはどこに住んでいますか?)
回答の続き:She lives in Okinawa.(沖縄に住んでいます。)
のような流れです。
準2級は少し形式が異なります。まず、YesかNoで回答できる質問が与えられて、次に、YesかNoを回答した理由を答える流れになります。例えば、
質問:Today, not only adults but also many students have their own smart phones. Do you think it is necessary for students to limit the use of smart phones ?(大人だけでなく、多くの生徒も自分のスマートフォンを所有しているが、あなたは、生徒はスマートフォンの使用を制限する必要があると思うか?)
回答:Yes, I do.(はい、あると思います。)
質問の続き:Why yes ?(なぜあると思うのですか?)
回答の続き:Because it is difficult for them to stop using smart phone as there are many interesting web sites, and it may be a waste of time depends on the way of using. (面白いサイトが多くあるので、スマートフォンの使用を止めることが難しいからです。使い方次第では、時間を無駄にする可能性があります。)
準2級のやり取りは3級と比べるとかなり高度ですね。準2級では自分の意見を述べなければなりません。ぼんず君に模擬面接を行ったところ、3級の自由問題でいきなり回答に詰まりました。質問した内容は上記と同じ「この夏休みの予定」を聞いたものです。夏の予定を英語で表現するのは簡単なのに、なぜ答えられないのかぼんず君に聞いたところ、その回答にびっくりしました。
それは、「まだ夏休みの予定が決まっていないから答えられない」です。あー、確かに、模擬面接をした時は期末考査の準備や鉄緑会の総復習テスト対策で忙しくて(今もそうですが)、我が家はこの夏休みの計画は全く立てておりません。だからと言って、夏休みの予定がまだ決まっていないから無言で困った様子を見せても、面接官は「回答できないんだな」としか判断してくれません。1問丸々落としてゼロ点です。
私がぼんず君にした自由問題に対するアドバイスをご紹介します。それは、
「夏休みの予定がないなら、去年の話でもいい。または自分がしたいことでもいい。作文を作りなさい」です。面接官が二次試験で確認したいことは、ぼんず君が話した内容が真実であるかどうか、または本当にその内容を実行する予定があるかどうかではなく、
- 話す英語の内容が全体としてまとまりがあるか。
- それぞれの文章が、文法的に正しいかどうか(肯定文なら、主語+動詞+目的語などの順序を正しく押さえているか)
- 正確で聞き取れる発音をしているか。
です。ぼんず君がこの夏に登山をする計画を立てていますと答えて、実際は山登りなんてしんどいことは大嫌いでも、面接の場でそれは分かりません。きちんと、「I am planning to climb the mountain with my family.(家族と登山を計画しています。)」と回答できて、「山登りの何が魅力的ですか?」と追加で質問された時に、「I like to see a beautiful scenery from the top of the mountain.(頂上から美しい景色を見ることが好きです。)」と回答できれば、合格点をいただけます。
要するに、必ずしも自分の気持ちや本当のことにこだわらなくてもいいと思います。
準2級のYes/No問題も同様です。スマホ大好きなお子様ばかりだと思いますが、「スマホは時間の無駄になる場合がある。」「自分で制限するのは難しい」という質問に即した回答が英語で返せればいいのです
もっと言えば、自分の意見を述べてもよいし、自分の考えではないけど回答しやすい内容を答えてもよいわけです。「毎日長い時間学校で授業を受けることは楽しいですか?」と聞かれて、楽しいわけありませんが、「楽しいです。継続的な勉強は成績の向上につながるからです。」と英語で回答できれば、自由問題をクリアできます。
5分、10分と議論を続けるのであればボロが出るかもしれませんが、1~2文の英語で答えるだけなら、答えやすい内容を選んで、詰まらずに回答する方が合格に近づけると思います。あとは、当日遅刻をしないようにご注意ください。週末までには天候が回復するとよいですが…。受験される皆様が良い結果になりますように!
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