■国語記述対策のご質問がいちばん多いです
もうすぐクリスマスです。6年生はそれどころではないでしょうが、チキンと小さいケーキくらいはお子様のために用意して、塾から帰宅後に5分くらいはクリスマス気分を味わってもらうのもいいかと思います。
本日は、6年生の保護者様から多くのご質問をいただく「国語記述対策」についてです。6年生の今の時期でも100文字程度の記述問題が書けないお子様はいらっしゃると思います。
ある最難関中の進学説明会で国語の先生が言われた内容が衝撃的でした。それは「全受験者の3割近くが長文問題が全く書けていません(ゼロ点)」です。
これは白紙で解答用紙を提出したという意味ではありません。文字は書いているものの、正解どころか、部分点も全くもらえない出来である受験生が3割近くいたという意味です。
1問10点の記述問題がゼロ点であれば、国語は受験者平均点にも達することができず、他の教科で相当挽回しなければ合格は厳しくなります。
■問題文から抜き出した文をつないだ答案はゼロ点
最難関中を実際に受験したお子様であれば、それなりの成績を取り、合格を目指して試験を受けているはずですが、それでも長文記述問題には全く歯が立たない方が大勢いらっしゃるわけです。
答案用紙に文章を書いても全く点数がもらえない文章とは、どのような内容でしょうか。
それは、本文中の傍線部付近を何か所か抜き出して、つないでいるだけの文章です。浜学園の公開学力テストでは、「最初と最後の5文字ずつを抜き出しなさい」という問題がよく出題されますが、さすがに100文字の記述問題で本文中の文章をそのまま抜き出して、つないだ文章を書いても、正解にはなりません。
それであれば、100文字全部を自分のオリジナルな表現でまとめてもよいかというと、それも違います。
どのような文章を書けば、記述問題で得点できるでしょうか。
■「国語の神技」でいちばん見てほしいページはここ
記述問題対策本としてこのブログで何度かご紹介している「田代式 国語の神技」で、記述問題のまとめ方が非常に丁寧に、分かりやすく書かれています。
私の手元にある「神技」は2010年の初版本なので、多少ページが前後するかもしれませんが、172ページから179ページの内容がもっとも参考になる箇所(のひとつ)だと思います。
参考になる箇所はほかにもたくさんありますが、短時間で学習したい6年生はまずはこの箇所をそのまま覚えてください。
そして、ここに説明されているとおりの手順で、志望校の過去問の記述問題を解いてみてください。練習ですので、一度解いた年度の問題で大丈夫です。
■50文字で5分、100文字で8分以内で解き終える
記述問題を解く時間の目安は、50文字で5分、100文字で8分です。
短すぎる!という声が聞こえてきますが、国語の時間は長くても60分、問題は記述問題1つだけではありません。読解問題の大問は最低でも2題あります。漢字、語句、記号問題、正誤問題もあります。
記述問題も複数出題する学校もあります。1問に使える時間はとても短いのです。
ただ、最初の練習の時は15分は使っても大丈夫です。神技の179ページに書かれている箇条書きのとおりに、右から順に1つずつ、確認しながら文章を作成してみてください。
書けた文章は、その場ですぐに大人が出来を確認してください。100文字記述で1問8分です。1日に3問は練習できます。直前特訓が始まるまでに、手持ちの過去問を使って記述問題の練習を正しいやり方で続ければ、ある程度、正解に近づいた形の文章が書けるようになります。
■「神技」を使って、半分以上の部分点獲得を目指す
記述問題の答案を作るポイントは、
- 1問で使える時間を意識する。50文字で5分、100文字で8分以内
- 正しい手順で文章をまとめる。自己流ではなく、信頼できる参考書のとおりにやってみる。
- 慣れるまでは、ゆっくりでいいので、確実に必要な要素を押さえられるようにする。
- 毎日1問以上、制限時間内で書き続ける。
すぐに始めれば、年内ぎりぎりには記述問題がゼロ点、ということにはならないと思います。満点は無理でも、部分点で半分以上取ることを目標にします。理想は部分点で7割以上です。
「国語の神技」は、中学受験参考書の中で、中学校進学後も私が手元に残している数少ない本の1つです。記述問題が全く書けないお子様もあきらめないで、練習してみてください。
コメント
いつもありがとうございます。国語が苦手な5年男子です。浜学園の講座に、記述錬成講座があり、月二回で受講しているのですが、なかなか点数に結びつかず、やむめた方がよいか考えています。ぼんずくんは、この講座を受講しましたか?これについて、アドバイス頂ければ助かります。
こんばんは。コメントありがとうございます。
明日の記事でこの話を少し触れています。
よかったら参考にされてみてください。