1週間前の記事「1~5年☆公開学力テスト対策で保護者様ができること-理科編①-」で、理科の問題の過年度分を総チェックすることと、2月からの今年度分の出題傾向を毎月項目別に記録するやり方をご紹介しました。これを「理科対策の戦略」と呼びました。
「戦略」の続きに、「準備」→「実行」と流れていきます。本日は「準備編」のご紹介です。
「準備」でいちばんにすべきことは、お子様の各単元の理解度を保護者様が把握することです。これは、過去1年分ほどの理科の復習テストの得点で簡単に分かります。復習テストは単元ごとに行われるため、答案と得点を見れば、すぐに苦手な単元、理解不足の単元が分かります。
公開の2週間前から準備を始めるとして、2週間で出来る苦手単元対策の準備をします。小4であれば、1週間で2単元、2週間で4単元は復習できると思います。小4はまだ暗記単元の出題傾向が高いので、暗記単元:思考単元の割合を1:1にしてもよいと思います。後半からは、思考単元の割合を増やしてください。
ここでは、思考単元とは、資料の読み取り(例:植物の光合成と呼吸のグラフ問題)や計算問題(濃度、力学など)、応用的思考問題(電気など)のことで、算数に近い性質を持つ単元を指します。最難関中になるほど、思考単元の出題割合が増え、暗記単元の出題割合は3割を切る学校もあります。
浜学園の公開学力テストは、小5までは暗記問題が多数出題され、さらにテキストを元にした問題が多いので、満点が続出します。ぼんず君のように復習テストでクラス最下位に近い成績でも、その後の見直しと反復復習を徹底して行えば、偏差値65が見えてきます。
時間に余裕があれば毎月すべての単元を見直しすればよいですが、なかなか難しいと思います。そのために、「戦略編」で作成した出題表と、「準備編」で確認したお子様の苦手単元を照らし合わせて、今月の公開対策で勉強する単元を決めます。私はこの工程を「公開を当てにいく」と心の中で読んでいました。
「準備」の段階で、もう1つしていただきたいことがあります。それは、復習テスト以外に、取り組みやすい理科の問題集をご用意いただくことです。復習テストの単元ごとの見直しをする時間がない時に活用します。
我が家はいろいろと試して、最終的に落ち着いた問題集は、日能研の「ウィニングステップ」です。
小4、小5、小6(生物地学)、小6(物理化学)を使用しました。小4だから簡単、という分け方ではなく、学年をまたいで必要となることが多かったです。5年生になっても4年生の本を使ったり、6年生の本も使いました。6年生では使わなくなりました。どれか1冊お試しで購入されて、使えるなと判断された場合は全冊ご用意されることをおすすめします。
本の構成は、各単元が基礎と応用に分かれており、応用は難しいです。理科が苦手、または低学年であれば基礎の問題から取り組まれるとよいと思います。本の厚みは1cmもなく薄目です。きちんとやれば、すぐに1冊をやり切ることができます。辞書のような「力の5000題」や「全解」と違って、1冊やり終えた達成感と、次の学年の本に進もうという気持ちになれます。
今月分の復習テストを見直す単元を絞り、コンパクトにまとまった問題集を用意していただいたら、次は「実行」です。近いうちに「実行編」の話をまとめます。
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