関西統一入試まであと0日となりました。60日を切り、ほとんどの6年生は受験校が確定して、願書を取り寄せたり、ウエブ出願のための事前ID登録や、写真撮影を終えていると思います。まだの方はお急ぎください。
6年生以外の学年の塾生は、間もなく2学期が終わり、冬期講習が始まります。塾の年度は1月末で終わるので、今の学年で勉強するのはあと2カ月ありません。
どの学年であっても、進学塾に通い始めると時間に追われる生活が始まります。低学年は危機感が薄いので、親から見ればモタモタしているように見えて、結果、日々の宿題やテスト準備の時間が足らなくなります。
4年、5年は受講科目が増えて、勉強量も難易度も大きくなり、毎日追い立てられるような生活になります。
そして、6年生はこれまで生きてきた中で最も勉強をする1年間を過ごすことになります。保護者様は、11月から合格手続きが終わるまでの数か月間は、最も学費の支払いが多い時期が待っています。私はこの時期、金銭感覚がおかしくなり、デパ地下で散財し続けて親子で太りました。
■通塾開始から世話をしすぎが最大の敗因
ぼんず君は小3秋から塾に通い始めましたが、成績はともかく、日常生活でのすべての行動がスロー、マイペースでした。
終わるのを待っているとその日の課題が終わらないので、私でもできることはほぼ全部代わりにしていました。
例えば、朝着替える服を並べて出しておく、忘れ物や提出物モレがないかを確認する、小学校から帰宅後に水筒を洗う、などです。
通塾が始まると、小学校の雑事に加えて、塾学習の進行管理が加わりました。今週受けた授業内容は必ず週末までに理解を終えて、翌週の試験準備をするためには、かなりきちんとした時間管理が必要です。
小3秋に入塾してからしばらくの間は、私は一切勉強に関わってなかったので、後から入塾当初の浜ノートを見るとガタガタな状態でした。
算数・国語・最レ算数の3科目だけなのに1週間の学習計画が立てられず、ノープランで何をしていたか…という勉強内容でした。
■受験終了後も肩代わりが当然の状態
私が本格的に学習計画の主導権を取ってからは、私が立てた日々の計画を文句いいながらもこなし、成績は順調に上がりました。学年が上がることに負荷を増やし、最終学年では集団塾以外の兼塾をこなしながら、忍耐強く勉強を続けました。
最後までとてもがんばってくれましたが、少し心配だったのは「身の回りのことはいつ自分でできるようになるのかな?」ということです。中学生になれば、あれもこれも自分でできるようになってほしいと、期待していました。
今、中2生ですが、生活能力はほんの少ししか向上していません。多少勉強はできるかもしれませんが、ヒトとしては落第一歩手前です。
片付けも苦手なままです。学校のプリント教材の管理が非常に苦手で、私が体調不良で監視体制を緩めると、行方不明になります。プリント=教科書の扱いのため、プリントの紛失は致命傷です。
このまま大人になったら、(無事に社会人になれたとして)結婚相手に選んではいけない男性ワースト1に職場でこっそり選ばれるタイプになりそうなので、なんとかしなければなりません。
■ぼんず君と真正面から話をした結果
中学受験が終わり「このままではまずい」と思った私は、受験が終わって余裕ができた時に、ぼんず君と真面目な話をしました。
身の回りのことも自分でできないと、結婚相手も見つからないよ。
別にいいよ。ずっと家にいるから。
(それは困る!)遠くの大学だとひとり暮らしをするんだよ。掃除や洗濯を自分でしないといけないよ。
家から通える大学しか受けないから大丈夫。
(こっちは大丈夫じゃないよ…)お母さんは順当にいけばあなたよりも先に死ぬんだから、その時に身の回りのことが自分で出来ないと本当に困るよ。
それは困るなあ。お母さんがずっと長生きするように祈っとく。
(呆)もう中学生なんだから、自分のことは自分でできないと恥ずかしいよ。
なんでそんな面倒なことをやらないといけないの? お母さんがやってよ。
ぼんず君のこの発言を聞いて、「育て方を(やや)間違えてしまったな…」と反省しました。中学受験のため、できるだけ多くの時間を勉強に使ってほしいと思い、ぼんず君の身の回りの雑事を私が代わりにこなしました。
しかし、ぼんず君の解釈は、
- 勉強さえすればいい
- 勉強ができれば身の回りのことなどしなくていい
- 家事や雑事はぼくの仕事ではない
と、どんなダメ親がしつけをしたのか?と思うような、勘違いな考え方の子になってしまいました。
ぼんず君の雑事を代わりに引き受ける私の気持ちを自分に都合がいい解釈をするだけでなく、家の中の家事や雑事を勉強よりも「下」の行為と勘違いしています。
家の中であれば「ぼんず君、それ間違ってるよ」と言ってくれる人がいますが、外でこのような失礼な発言をすれば、周りの方(特に女性陣)から嫌われます。
中学入学後は私がうるさく注意し続けるので、言ったこと、注意されたことは渋々動くようになりました。洗濯物を干したり、食器を片付けるなどの簡単な手伝いもやります。大進歩ですが、達成度は8/100%くらいです。
しつけを失敗した親の責任として、世の中で生きていく上で周りの方をご不快にしない人間にしなければならず、私が近くにいる限りは小うるさく注意し続けるしかありません。
しかしながら、これは非常に効率が悪いです。本当であれば、もっと小さい時にしつけをするべきでした。ぼんず君の雑事を私が肩代わりする際に、家事や雑事を軽んじないように説明をすべきでした(したつもりでしたが、ぼんず君には全く響かなかったので、説明は失敗です)。
そして、全く本人に家事をさせないのではなく、10%でも20%でも多少はさせなければならなかったと思います。100%肩代わりをするのは6年生の夏休み明けからでも十分でした。
現在6年生のお子様は、このまま入試本番まで勉強を追い込むしかありませんが、5年生以下のお子様については、我が家と同じ失敗を避けるためにも、
- 家事や雑事は、生きる上では勉強と同じくらい大切であること
- 肩代わりしてくれる人に感謝して、代わってもらった時間で勉強をさらにがんばること
- 家の中でも、家の外でも、自分に余裕がある時は、余裕がなさそうな人に声かけをすること
3番は小学生にはハードルが高いので、1と2をうまく伝えていただきたいです。
中学受験が終わってから躾けようと思うと、我が家のようになかなかうまくいかず、中学入学後もお子様のことでずーーっとイライラしなければなりません。
勉強ができるだけでは世の中うまく生きることはできません。
お子様がまだ素直で可愛らしい小学4年生くらいまでなら、しつけは簡単です。5年生でギリギリでしょうか。6年生は勉強中心の生活になりますし、しつけの導入でもめるのは避けたい気持ちはよく分かります。
中学生以降のお子様は…私と一緒にしつけをがんばりましょう。繰り返し伝えて、行動で示すのみです。
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