本日は、国語の読解を基礎から自宅で学習させるのに最適な問題集をご紹介します。出口先生の「論理エンジン」シリーズです。小学1年生版から、小2、小3、小4、小5、小学6年生版まで揃っています。
「論理エンジン」のいちばんの特徴は、全体の半分近くが解説で占められていることです。実況中継のような内容が多く、問題数は少ないです。真面目なお子様は、自分で問題を解いて、丸付けをし、できなかったところや分からなかった箇所を中心に解説を読んで、自習を進めると思います。
我が家は入塾前に購入しました。毎回、1単元ずつコピーして、「解説もしっかり読みなさいね」と念押ししました。しかし、回収したコピーを見る限りでは、問題を解くだけで、解説には目を通していなかったようです。解説部分が多いので、解説ページのコピーは止めて、自宅で私と一緒に読む勉強方法に切り換えました。
我が家は小1版から小6版まですべて購入して、取り組みました。実際に解く問題は少ないので、真面目に取り組めば、あっという間に終わってしまいます。
問題の構成は、過去の入試問題や塾のテキストとは異なり、1つの作品が連続的に問題で使用されています。1日目も、2日目も、3日目も同じ作品で、解き進むにつれて物語が進んでいくので、読解の理解も深まっていきます。私も久々に読んだ物語だなーと、問題文を読み入ることもありました。
この問題集は、次のようなお子様におすすめします。
- 入塾対策として、国語の読解や記述を基礎(イチ)から自宅学習させたい。
- 入塾後、国語の力が伸びていると実感できないので、読解や記述を系統立てて学ばせたい。
入塾後は、塾の復習テストや宿題に追われがちになるので、できれば入塾前に取り組まれることをおすすめしたいです。
論理エンジンは1冊定価で1200~1400円、6年生分まで購入すると、結構なお値段です。しかも、問題数は少ないので、本気で取り組めば1冊2週間もかからずに終わってしまいます。それでも私が保護者様に「論理エンジン」をおすすめするのは、国語は教えるのが非常に難しい科目だからです。
集団塾でも指導が難しく、6年生で過去問を解く時期まで本格的な入試対策をしないお子様が多く、点数の取りにくい、成績が上げにくい科目が国語です。自宅で教えようと思っても、何から始めていいか分かりません。
「ハイレベ100」のような、ひたすら読解問題100題を解き続ける問題集もありますが、問題を解く以前の、基本的な問題の読み方や、文章の構成、接続詞の役割など、基本中の基本を一から丁寧に説明するのは難しいです。
それであれば、「論理エンジン」を小1版から、じっくりと、お子様に音読させながら進めていくのがよいと思います。解説部分にまとめられた内容は、別の紙に塾のテキストのようにまとめておくと、上の学年版に進むにつれて、そのまとめた内容が有効に活用できると思います。
「論理エンジン」小1版から小6版までの6冊は、コツコツ取り組めば3カ月もかからずに終わります。我が家は、「論理エンジン」の次に何をしようか?と、出口先生の「日本語論理トレーニング」や「日本語トレーニング」を購入しましたが、ここまで出口シリーズを購入し続けると、問題や内容が重複するものが多かったです。「論理エンジン」をマスターされたら、トレーニングシリーズよりは、「読解・作文シリーズ」を取り組まれるの方が有益です。
「国語をどう教えたらいいか分からない」「塾で授業を受けても成績が上がらない」とお悩みの保護者様は、新小3生のお子様でも、小2版の「論理エンジン」から取り組まれるのはいかがでしょうか?
新小3のお子様が、小2版の「論理エンジン」を見て、「これ、簡単すぎるよ」と言った場合でも、問題集1冊を最後までやり終えることができたら、自信につながると思います。次の学年版もがんばって続けてみようか?とうまく誘導しながら、このシリーズが、文章の読み取り方を身に付ける、よいきっかけになれば嬉しいです。
コメント