全学年☆科目別・塾の宿題を確実に「回す」方法

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中学受験全般

中学受験向けの進学塾に通い始めていちばんしんどいことは、毎回の授業の後に自宅でするべき宿題が終わらないことです。通い始めの頃だけでなく、学年が上に上がっても、宿題をきちんとこなす大変さはずっとついてきます。

では、宿題をこなすとは、どこまでやることを意味するでしょうか。授業範囲のテキストの問題を1回浜ノートに解く。これでは宿題をこなしたことにはなりません

何のために宿題をこなすのかを考えてみれば簡単です。宿題をこなすいちばんの目的は、次回の復習テストで少しでも良い点数を取るためです。それがクラス維持につながり、復習テスト対策で続けた勉強の成果は、必ず毎月の公開学力テストの成績に反映されます。

それでは、塾から戻ってからのその日の復習と宿題をこなす上で、押さえるポイントをまとめてみます。

■時間管理が最も重要

何よりも大切なことは「時間管理」です。帰宅後から寝るまでの時間の中で、宿題解きに使える時間がどのくらいあるかを算出して、その時間をさらにどう使うかを細かく細分化します。

1日で2科目の授業を受ける高学年は別として、1日1科目の場合は、その日のうちにできるだけ多くの宿題を進めることを目標にします。

■「回し」の意味を考える。

宿題をこなす意味でつかわれる「回し」とは、もともとは算数や理科など1度宿題を通して解いただけでは身につかない科目を、2回以上繰り返すことを指しています。宿題を2回「回す」という言い方です。

国語以外の科目は、多くのお子様の場合、宿題を2回「回す」必要があります。中には1度自力で全問解いた後は、何もしなくても次回の復習テストで満点が取れるお子様もいらっしゃいますが、ごく少数です。

同じ問題を繰り返し解いてどうなる?という意見もありますが、私は繰り返し解く、すなわち、2回「回し」は必要だと思います。次の復習テスト対策にとどまらず、我が家では、返却された復習テストを毎月のように繰り返し解き直しました。見事に解法を忘れている問題もあります。

忘れている問題が見つかることは幸運です。「何でまたできないの?」と怒るのではなく、「穴が見つかってよかったね。この穴を埋めて、同じ問題が出た時は必ず解けるようにしよう」と励まします

暇人の私は、ぼんず君の間違いパターンを全て覚えて、毎月の公開学力テスト前に、苦手単元の類似問題を復習テスト、テキスト、問題集(算数は「力の5000題」、理科は「ウィニングステップ」)などから抜き出して、解かせました。これはものすごく効果があります。ただ、「そこまでやる保護者はいません」と多くの塾の先生が驚かれました。だからこそお勧めする勉強法です。

次に、科目別の宿題の「回し方」をまとめます。

■算数:いちばん予定が立てやすい。

帰宅後から急いで晩御飯と入浴を済ませて、寝るまでに取れる時間を算出して、2時間取れたとします。算数は、この時間内をひたすら前から順番に問題を解くだけです。この時の注意点は、

  • 解答は保護者様が管理する。
  • 1問に使う時間を決める。目安は5分。
  • 予定を取った時間は集中して勉強を続ける。

の3つです。一つ目は、お子様は平気で嘘をつくし、ずるをします。私はぼんず君の「やったよ」は全く信じませんでした。お子様の「やったよ」は浜ノートに答えを丸写ししただけのことも含まれます。

二つ目は、分からない問題はいくら考えても分かりません。解法を理解していない。覚えていない。基礎ができていない。理由はいろいろあると思います。保護者様が見つけるしかありません。確実に言えることは、上記の問題があるのに「授業を受けてきたばかりなんだから、自分で解きなさい!」と長い時間、1つの問題に取り組ませても、夜中まで前に進まず、時間の無駄になるだけです。

我が家の場合は、1分間、微動だにしない時は「理解不足」と判断して、最初の例題に戻りました。例題の解法を説明して、例題を解かせて、いけそうと思ったら、宿題に戻る。

このやり方は、目の前に保護者様がついていないとできません。家庭教師や個別塾でも同じことをしています。個別や家庭教師を利用しなくても、小5までなら保護者様による「親塾」でもなんとかなります。

教えられなくても、目の前で「理解している」かどうか判断するだけでいいのです。いつまでも微動だにしない場合は、解説と例題に戻ってみようか、と声をかけるだけでも随分違うと思います。

宿題を最後まで解き終えたら、次は2回目の宿題「回し」です。復習テストの2日前から前日がベストです。全問解き直してもいいし、できなかった問題だけでもいいし、算数の2回目宿題回しに使える時間から、解ける問題数を計算して、やらせたい問題から取り組ませます。最後、時間不足になる可能性があるからです。

■理科:暗記と演習のバランスを考える

理科の宿題「回し」も基本は算数と同じです。テキストの問題が解けるかどうか。それだけです。ただ、理科の場合は、暗記項目があるので、用語やイラストなどを確実に覚える作業もあります。

暗記をきちんとできていないと解けない問題がたくさんありますので、まずは暗記をこなす。宿題回しの1回目は、暗記項目を見ながら解いてもいいです。見ながら解いた場合は、2回目では、必ず何も見ないで全問解けるまでがんばります。

そして、復習テスト前日と当日の見直しも大切です。

■国語:読解問題は時間を決めて解く

4月に入り、そろそろ漢字や語句の単元から読解に入った頃でしょうか。学年始めの語句の単元は不要なので止めるべきだと毎年思いました。

読解問題の宿題は毎回3問ほどあったと思いますが、1問ごとに時間を計って解くことが大切です。テキスト掲載の読解問題は、大昔の公開学力テストの過去問も含まれています。テキストの問題を真面目に取り組むことは、そのまま公開学力テストの読解対策になります。5年生まではマスターの国語を大切に勉強すべきです。

6年生は、マスター国語の勉強はほどほどにして、もっと別のことに力を注ぐべきです。これは別の機会にまとめます。

■社会:すべての宿題を埋めるところから始める

浜学園の社会の教材は非常に優れています。ホチキス止めの手製テキストに見えますが、内容は素晴らしいです。まずは、教科書を見ながらでいいから、たくさんの問題を全部解きます漢字を丁寧に、正確に書いているか注意が必要です。あとは翌週の復習テストまでにどれだけ反復できるかだけです。

社会の復習テストで高得点を取ることは難しくありません。平均点は90点以上の回が多いと思います。それなのに、公開学力テストの平均点はぐっと下がります。復テ対策で覚えたことも1カ月も経てば忘れてしまうからです。社会こそ、徹底した反復勉強で、一度覚えたことを忘れないようにしないともったいないです。

長くなりましたが、まとめとしては

  • 塾から帰った日、勉強に充てられる時間を算出する。
  • その日のうちにできることをやる。
  • 理解してない様子であれば、先に進めさせるよりも、解説ページに戻る。
  • 2回目の回しがどこまでできるかが復習テスト高得点のポイント

ご紹介した内容はどれも目新しいことではありません。これらを継続することが難しいです。継続のポイントは、保護者様のサポート、これだけです。

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