3連休が終わってしまいました。関西は大きな天気の崩れもなく、6年生以外のお子様はゆっくり過ごすことができたのではないでしょうか。
6年生は、日曜志望校別特訓の9月2回目講義やイベントで3日間ともつぶれた方もいらっしゃると思います。
今週末もまた3連休があります。貴重な時間をどうぞ有意義にご活用ください。
我が家の3連休は、中学校の2学期中間考査までまだ時間があること、鉄緑会のクラス分けは終わったことから、ぼんず君は時間に余裕があり、日中は遊びに出かけていました。
私はぼんず君がいない時に考え事を集中してやりたいので、この3連休にやりかったことに時間を割きました。それは、
高校入試の問題分析です。
私は、灘高等学校と東大寺学園高等学校の赤本を気が向いた時に購入し、手元に置いています。その問題の難易度や出題傾向、現時点でぼんず君がどのくらい解けるかの予想に時間を使いました。
高校入試を考えているわけではありませんが、高校入試用の赤本は、ぼんず君が小学校入学前から購入しており、古い年度のものが各学校2冊ずつあります。
高校入試の赤本を購入した理由は2つあります。
- 高校入試の問題も中学入試の問題も同じ学校の先生が作成している可能性が高いことから、出題傾向が似ているかもしれず、それを確認するため。
- 高校入試の出題傾向から、中学入試対策に役立つことがあるかもしれないから。
ものすごくお暇な保護者様は、高校入試の赤本をご覧になられてみてください。面白いですよ。
灘、東大寺の高校入試問題に共通して言えることがいくつかあります。これらは私が感じたことで、塾や学校の先生の分析とは異なるかもしれません。
灘の入試問題は鉄緑会の中2テキストよりもはるかに難しいです。分量も多く、記述問題ばかりで、この問題で合格者平均点が70点近いということは、合格者の英語力は相当高いです。
東大寺の英語の問題は灘ほど分量は多くありませんが、リスニング、長文、英作文とバランスの取れた問題です。難易度はもちろん高く、公立中学校の授業だけで太刀打ちできる問題ではありません。
中学受験のパズルのような問題ではなく、きちんと勉強すれば合格者平均点が取れそうな印象です。
それなのに、受験者平均点と合格者平均点の差がいちばん大きいのは、中学受験と同様に数学でした。
灘の場合、年度にもよりますが、12~20点近い点差がついています。数学以外の科目は10点前後の差です。高校入試でも数学の実力が要と言えそうです。
灘の国語問題は中学受験のような外来語や漢字パズル問題は姿を消し、純粋に読解力を問う問題ばかりです。
中学受験と異なるのは、古文と漢文が範囲になるところです。数年分見ましたが、国語を時間内で解けるようになるには相当な訓練が必要です。
中学入試では英語がありませんので、それ以外の科目で考察します。
高校入試でも平面図形、立体図形、計算、速さ、割合など懐かしい単元の問題が出題されていますが、中学受験のような特殊な解法ではなく、鉄緑会や中学校の授業を理解していれば解けそうな雰囲気です。
中学入試の問題と大きく異なるのは、高校入試では証明問題が出題されることです。
鉄緑会でも証明問題の指導は徹底して行われているようです。
おそらく同じ先生グループが問題作成されているか、根底に流れる社会愛を共有される先生方が、中学入試と高校入試の両方の問題を作成されていると思います。
私は中学入試の東大寺の社会の問題が好きで、25年分ほど解いて、一人で出題傾向を分析していましたが、過去問から見える東大寺が望む生徒像は別記事でまとめたいと思っています。ただ、社会記事のリクエストは少ないのでややさびしい限りです。
高校入試を受ける必要がない中高一貫生ですが、中2、中3の時点でどのくらい学力がついているかを測る目安に、難関校の高校入試問題が活用できます。
中学校によっては、高校入試の試験当日、中2生にも同じ問題を解かせて、合格者平均点を超える生徒の割合を出したり、中2時点で解いた高校入試問題の結果と大学入試の結果との相関関係を分析する学校もあります。
先取り学習をどんどん進めている中高一貫生であれば、中2時点で高校入試問題の合格者平均点が取れることが望ましいと学校は考えているようです。中学入試進学説明会で複数の中学校からこの話題が紹介されました。
東大寺の社会など、中1~2で受ける社会の授業内容と大きく出題傾向が異なる科目は、試験対策をしていない中高一貫生は不利です。
しかし、少なくとも、英語、数学は合格者平均点を大きく上回る必要があります。理科と国語は善戦してほしいです。
中2生で中学校で入試問題を解く予定がないお子様は、2月頃、ご自宅で所属中学が高校受験を実施する場合はその過去問を、高校入試のない学校であれば難関高の過去問を時間を計って解いてみることをおすすめします。
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