■1週間単位の予定表ですきま時間を作る
昨日、1週間単位で日々の予定表を作ることをご紹介しました。今年は夏休みが例年よりも短縮されるために、特に6年生は夏休みに集中して学習することができません。夏休みが始まるまでにある程度の学力を築いておかないと、お盆に実施される模試で得点することが難しいからです。
灘中オープンの場合、最難関中志望の男子は全員受けるように塾から指示されるものの、必ずしも全員受験する必要はありません。出題問題が難しすぎるために、正確な合格判定が出せない志望校もあるためです。
一方で、灘や甲陽などが第一志望のお子様は8月のオープンでAまたはB判定を取ることを目標にしていただきたいです。そのためには、7月時点で20年本の古い年度の過去問でいいので50点は取れるようになってほしいです。
大阪市内の公立小学校の場合は8月7日が終業式で、それまでの間は授業の遅れを取り戻すために短縮授業などはなく、連日6時間授業が続くと思われます。8月に入っても小学校からの帰宅時間が午後4時前になる場合、無理やりでも毎日何とかして細切れ時間を作っていく必要があります。
そのために、1日のタイムスケジュールを表に書いて、必ず使わなければならない時間帯を埋めていき、残りの時間から1日に30分でも1時間でもいいので受験勉強の枠を確保します。1時間あれば1科目分の過去問を解くことができます。
■「毎日の学習記録」管理のすすめ
このような緻密で面倒な予定を立てて、それを毎日実行できるご家庭は少ないです。まず、保護者様が1週間分の予定表を作らなければなりません。さらに、お子様を褒めたりおだてたりしながら、毎日予定表通りに学習を進めなければなりません。
今日から夏休みが始まるまでの間、毎日予定表通りに勉強が進み、塾の予習復習以外の受験に特化した勉強(過去問解きなど)を1日30分以上続けられたら、合格の可能性は格段に上がります。
超最難関校を目指すお子様はおそらく春あたりからこの学習法を続けられている方がいらっしゃるはずです。我が家はGW頃からすきま時間を何とかして工面し、過去問解きを始めていました。
本日ご紹介したいのは、1週間単位の予定表と合わせて、毎日の学習記録をつけることです。6年生は毎日やらなければならない勉強が多くて、こなすだけで精一杯だと思います。1週間の予定表を作って、その通りに何とか1週間勉強できた!よかった!と思っても、いざ1週間を振り返ると毎日何をしたか、それぞれにどれくらい時間を使ったか思い出せないものです。
■その日の学習内容を科目ごとに記録します
そこで、毎日何を勉強したかを簡単でいいので記録しておくと、後から非常に役立ちます。
ぼんず君の中学受験当時の記録はもう残していませんので、当時の記憶を頼りに毎日の学習記録の表を再現してみました。以下の表はエクセルで作成しました(入力内容はダミーです)。
表の記入内容はお好みに応じてご自由にアレンジいただくことが可能です。
私が必要だと思った項目は、
- 科目ごとの学習内容とそれぞれ予定通りにできたかどうか。できた項目には〇を、できなかった項目には×をつけました。
- 科目ごとの学習時間と1日の総学習時間の記録。
エクセルの表であれば、列を増やしたり減らすことは簡単にできます。1週間の予定表は印刷してお子様と共有したり、壁に貼って確認する必要がありますが、「毎日の学習記録」は受験年度をとおしての学習内容や進捗を確認するための記録なので、印刷する必要はないフォーマットで作りました。
表はエクセルで簡単に作れますので、ぜひお試しください。
中学受験が終わるまでは毎日の学習記録を私がエクセルの表に入力していましたが、中学校入学後はぼんず君に自分で記録するように提案し、中1からずっと毎日手帳に手書きで記録をしています。
見た様子での記録の仕方は、毎日勉強を始める前(通常は朝いちばんです)にその日にすべきことを箇条書きでざっと書いています。
そして、1つ終わるごとに項目の前に色ペンで記号や印をつけています。全部終わったら「終わったよー」とおやつを催促するので分かります。寝る時間になっても終わらない時は、明らかにイライラし始めるので「明日に回せるものは明日でいいから寝なさい」と寝てもらいます。朝早いことと、受験生ではないので睡眠時間を削ってまで無理する必要はないと考えます。
■「毎日の学習記録」で様々なことが見えてきます
正直に記録をつけると、お子様の調子のよい時、悪い時が一目で分かります。不調の時や親子で揉めてしまった時は欄が見事に空白になります。または予定は立てていたものの×ばかりが並びます。
「勉強してるよ!!」とお子様が主張をしても、表にまとめると量が少ないことも分かります。6年生はしんどいですが、量をこなさなければなりません。
毎日の学習記録をつけることで、お子様の日々の学習内容や学習量を客観的にみることができます。夏から秋にかけて塾の先生に教育相談を申し込む機会があると思いますが、その時に毎日の学習記録を先生に見てもらえば、先生が問題を把握するのにも役立ちます。
もっとも、毎週の予定をきちんと立てて、毎日の学習記録も予定とおりに〇で埋まっていれば、教育相談をお願いする必要もないくらいに順調に勉強が進んでいるでしょう。
6年生以外の保護者様は、1週間の予定表はあった方がよいですが、毎日の学習記録までは要らないと思います。6年生の保護者様は、両方がんばって活用されてください。
人がやらないことをやり続けることで差がつきます。がんばりましょう!
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