気温が上がって、だらけ気味のぼんず君を見ていると、浜学園時代に塾の先生と話をした内容を思い出しました。灘中合格特訓の資格が取れた前後の頃なので、4年生の頃、教育相談で私が先生に質問をした時の会話です。
母「ぼんず君に勉強のやる気がみなぎってないんですが。」
先生「勉強のやる気がみなぎった小学生はいませんよ。見たことありませんね。」
即答だったので驚きました。「小学生は勉強へのやる気がなくて当たり前です。大丈夫ですよ。」と付け加えられました。「殿上人のような(成績の)高い地位をずっと維持し続けている小学生は、あれは何でしょう?」と聞いたところ、
「親、ですね」とあっさり一言で済まされました。
外野から見れば殿上人なお子様も、多くの場合、自宅で保護者様がしっかりと手綱を握って、勉強と時間管理をされるケースが多いようです。塾の先生から見ると、我が家は、保護者の私は方針や対策、教え方まで驚嘆レベルだそうですが、お子様ぼんず君は磨けば輝きそうな原石に見えるが、自力で磨ける子かどうか分からないと言われました。塾の先生の洞察力は素晴らしいですね。そのとおりで、最後まで親がかりで勉強させました。
ぼんず君は、成績が順調な時も、そうでない時も、親の目を盗んでさぼったり、ウジウジしたり、ダラダラ勉強したり、最初から最後までやる気はみなぎってなかったです。あまりにもダラダラ勉強し続ける時に、「そんなに勉強やりたくないなら、中学受験辞めなさい!」と怒ったことがあります。
ぼんず君の反応は、
「やったー」と喜んで、即、床にごろっと転がりました。我が家は、私は夜寝る時以外は横にならないせいか、ぼんず君も床に転がって休憩はしないので、目の前でごろ寝されたのは衝撃でした。
その後のセリフがさらに衝撃でした。
「公立中、(自宅から)近いから、まあいいか」
よくない!ですよね。「勉強が嫌なら受験を辞めなさい」は、ぼんず君には全く効果がない声かけであることがよく分かりました。
中学受験を目指して勉強中の多くのお子様は、隙があればさぼったり、ズルをしたり、怠けるのが当たり前と思っていると、保護者様の怒りが爆発する頻度も抑えられます。ごくたまに、本当に稀にですが、ものすごく自発的にガンガン勉強するお子様と遭遇することがあります。
こちらが「はっ」とするほどに、やる気に満ちたお子様の、私が感じた共通点は
- 通塾開始時はいちばん下のクラスからスタート
- クラス替えのたびに、ぐんぐん上のクラスにあがってくる
- 通塾開始から数か月で100傑に載る
ぼんず君などあっという間に抜かされてしまいます。通塾開始時はいちばん下のクラスからスタートされるということは、それまでに奨学社で準備したり、ぼんず君のように先取り自宅学習をされていなかったことが分かります。
私立小学校出身でなくても、奨学社などに通塾しなくても、先取り学習をせずに進学塾に通い始めても、頭角を現すお子様がいらっしゃるのは驚きでした。ぼんず君の話では、勉強が本当に好きで、楽しい様子だったそうです。そんなお子様が我が家の子だったら、いいなあ、うらやましいなあと思いますが、残念ながら、我が家は違いました。よそのお子様をうらやんでも、ぼんず君の機嫌を損ねるだけですので、我が家はうちのやり方で、止まらずに前に進むしかありません。
もし、ご自宅のお子様が先取り学習や進学準備塾なしに、浜学園などの大手塾に通い始めて、半年以内に最上位クラスに上がり、同時に灘中対策の資格コースを得られた場合は、非常に地頭の良い、どこまでの成績が伸びる可能性の高いお子様です。
見分け方は簡単です。ヤイヤイ言わなくても宿題をパキパキこなし、復習テストでいきなり高得点を取ってきます。どこが分からないのかを自分で見つけることができます。これを聞いて、このお子様はどの中学校でも合格できる学力がすぐにつく、と思いました。
保護者様が見張らないと勉強のやる気を見せないお子様が、世の大半です。「やる気に満ちた小学生ばかりだったら、こんなにたくさん塾はないですよ」という塾の先生の言葉通りです。ご安心ください。
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