■我が家は中高一貫校と塾の併用です
ぼんず君が中高一貫男子校に入学して、まもなく1年が経とうとしています。あっという間でした。すぐにお腹が減るぼんず君用にカレーパンやコロネを買うことが多いのですが、ぼんず君に「春のパン祭りが始まったよ(シールを発見しての発言です)」と言われて、もう3月になることに気が付きました。
ぼんず君の身体はどんどん大きくなり、年に何度も靴や洋服を買い替えて、昨年の入試時期とは別の子が家に居るようです。先日、久々に中学受験時代にお世話になった先生と偶然にお会いしましたが、「でかっ」と言われて、大笑いしました。
ぼんず君は、中学合格直後に入塾テストを受けて、4月から週1ペースで塾に通っています。私は通塾にはあまり賛成ではありませんでした。理由は、学費負担が大きくなることと、私立中学に行ってさらに塾に行く必要があるのか、の2つからです。
1年が経過して、通塾に関する私の考えは少し変わりました。学校に対する見方も少し変わりました。具体的には、中学校は勉強する場所であってほしいけど、それ以上に人間形成の場であってほしいと思うようになったことが大きな変化です。
あっ、ぼんず君は何も考えていません。頭の中は「空洞?」と思うことがあるくらい、あまり深く物事を考えていません。以下は私の意見です。
■中学校には競争よりも穏やかな勉強環境を期待
中学受験時代は、塾で順位や偏差値を気にしながら、逃げ切りと追い込みで何とか受験を終えました。中学校に勉強や学力向上の役割を過度に期待すると、学校の場が「学び」ではなく、「順位を争うだけの場」になる可能性があるのではと思います。
ぼんず君の中学はコース別クラスはありませんが、「特進」「プレミアムクラス」の枠が存在する学校で、一定期間ごとにコースメンバーを成績順に入れ替える制度がある学校は、入れ替えによる人間関係の問題はないのだろうかと思いました。(コース制の学校に通うお子様のいる友人知人がいないので実情は分かりません。)
最難関中、難関中などは、入試を経て入学されたお子様ばかりです。どのお子様も賢いです。無駄に競わなくても、もっと穏やかに勉強してほしいし、それ以上に恵まれた環境や友人を大切にしてほしいと切に願っています。
ただ、恵まれた環境の中で「ほわわん」と何年も過ごし続ければ、確実に学力は退化していきます。やはり多少の競争は必要です。その競争は学校ではなく、塾で続ければいいんだと、最近思うようになりました。
■塾には勉強面での競争の役割を任せます
ぼんず君の通う塾は、おそらく関西圏で最も難易度の高いところです。これまで、浜学園や希学園、日能研、馬渕教室など、あちこちの塾で勉強されていたお子様が一堂に会し、入塾試験に合格した方だけが通っています。
入ってからの競争はそれほど激しくはありません。なぜなら、クラス替えの頻度が半年に1度で、半年ごとのテストだけで次のクラスが決定するからです。もちろん毎週のテストや単元ごとの少し範囲が広いテストは多数あって、それなりに準備をしないと得点は取れません。
毎週のテスト結果はプリントで配布され、クラス全員の点数分布と上位のお子様の名前が記載されています。嫌でも自分の立ち位置は毎週把握できます。中学生にもなれば、親にやいやい言われなくても勉強してくれないと困りますし、言われてやる勉強では伸びに限界がくると思います。
英語と数学は、塾の進度についていきながら、時間内で実力を出し切るテストの感覚を忘れないようにしつつ、それ以外の科目は学校で広い教養を学ぶ、という勉強方針でいくことにしました。
■勘を維持するために多少の競争は必要
中学校の学習内容の詳細は割愛しますが、なかなか奥深い内容が多く、中1ですべて理解できるのだろうか…と思うものもあります。しかし、私の大学時代を思い出しても、一般教養時代は授業に出てはいたものの、その内容の多くは興味外または理解できなかった記憶がありますので、「こんなことを学んだなあ」くらいの感覚でよいと思っています。
中1の授業で学ぶ内容は、大学入試に直結しない科目もありますが、すべて教養として、いつか役立つかもしれませんし、役立たなくてもそれが教養だと思います。少なくとも中学3年間は、学校の勉強を通じて、こんな学問の分野があるんだレベルの広い教養を身に付けてほしいです。
結論として、中高一貫生は、教育費に余裕があれば、受験に通ずる勉強の勘を鈍らせない目的で塾をうまく利用すればよいと思います。学校は、学びと経験の場として、楽しく過ごしてほしいです。そのために受験を乗り越えたのですから、親がうらやましく思うような素晴らしい経験をたくさん積みながら、勉強もがんばってほしいですね。
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