【記事紹介】進学校への大改革に成功した須磨学園

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本日は日経スタイルの記事「恥ずかしい母校から進学校への大改革、須磨学園」をご紹介します。

1922年創立の須磨裁縫女学校が前進の須磨学園の創業は、アスキーを設立した西和彦氏が出身の西一族です。西和彦氏の妹である西泰子理事長は35歳で学校経営に参画しましたが、学校の同窓会に出席した際に卒業生から言われた言葉に衝撃を受けました。

それは「須磨を賢い学校にしてください。卒業生は皆恥ずかしくて学校の名前を言えない」

1995年1月の阪神淡路大震災で、校舎の窓ガラス3000枚が割れるなどの被害に遭った際、やる気がないと思い込んでいた先生達が、自宅被災にも関わらず、学校に駆けつけてくれたことを目のあたりにしたことも、理事長が学校をなんとかしようと決意するきっかけとなりました。

 「男女共学の進学校にする。3年後に変えます」と宣言し、震災後の校舎改修で男子トイレを設置するなど、強引に改革を進めました。

センター入試の問題の問題が解けない先生方がたくさんいたことから、先生向けの勉強会を実施するなどの改革についていけない先生の退職もありましたが、「手伝います」と改革についてきてくれた先生方が今の須磨学園を支えています。

 1999年に男女共学に移行2004年に中高一貫コースを設置して、須磨学園は進学校に向けて舵を切りました。「塾いらず」の方針を徹底しています。放課後は「9時学」と称して、午後9時まで学校で自習できる体制を整えています。教師が交代で付き添い、多い時で700人の生徒さんが残って勉強します。「学校帰りに塾に行くより、すべての疑問を学校で解決して帰宅する方が良い」という考え方です。

校庭や体育館は午後7時半まで使用できるようにし、どの部活でどう活躍するかは生徒の自主判断に任せて、時間管理をさせています。9時学対応のため、先生の人数は他の学校の1.5倍から2倍となる180名(生徒数1640名、先生は非常勤講師を含む)体制です。

先生の質の維持にも気を配り、生徒アンケートで「イエローカード」や「レッドカード」の結果となった先生には、改善計画と後日の結果報告が課せられます。

不登校への対応も須磨学園の特徴です。入学試験で合格基準に達していれば、欠席日数が多くても入学を認めます。「須磨で再スタートを切ればよい。」と西理事長はエールを送ります。入学後に登校できなくなっても自宅学習の道も用意されます。

共学化から20年で須磨学園の進学実績は著しく向上しました。当初は定員の半分ほどしか生徒が集まらない学校でしたが、現在は国公立大学や難関私立大学に多くの進学者を出しています。19年度入試では、東京大学4名、京都大学24名、医学部医学科56名の合格者を出しました。

須磨学園の卒業式で最も派手に泣くのは、生徒でも保護者でもなく、先生達だそうです。6年間、生徒達をサポートし続けた先生方のモチベーションの現れと言えるでしょう。

我が家は須磨学園を受験する予定はありませんでしたが、須磨の赤本を購入しました。理由は、四谷大塚過去問データベースで入試問題を見て、そのバランスの良さに感心したからです。本命校の過去問を解き始める前の予行段階として、ぼんず君に解かせる入試問題に最適な学校の1つであると判断しました(他にも素晴らしい問題を出題する中学校はいくつかありましたので、記事紹介の際に推薦する予定です)。

塾の偏差値一覧表の位置付けをいい意味で裏切る、学校の高い意欲が感じられる問題です。上昇志向が感じられる問題からは、西大和と同じ雰囲気を私は感じました。数年分の出題傾向は一貫性があり、学校の目指す方向は一直線でブレがありません。毎日9時学とか、先生方は大変だろうなと思いますが、進学実績はもっと向上するだろうと推測できます。

私は須磨学園を訪問したことがなく、先生の講演会で直に話を聞いたこともありませんので、須磨学園の実際の姿と私の考察がずれていましたら申し訳ありません。ただ、毎日午後9時まで学校で自習できるのですから、間違いなく面倒見はよいはずです。勉強方針はすべて学校にお任せしたいとお考えの保護者様にはぜひご検討いただく価値のある学校だと思います。西大和もそうですね。

逆に、ぼんず君のような我が道を行くお子様には、窮屈に感じられるかもしれません。ぼんず君は勉強方法でも我が道を行こうとしますが、おかしな方向に進みかけると私がすぐに軌道修正をかけています。学校にそこまでの期待を私はしておりませんので、ぼんず君は放任校で伸び伸びと好きなことに注力すればよいと考えます。

中学校以降はお子様の勉強監督から外れて、お子様の自主性に任せたいとお考えの保護者様で、お子様を今一つ信用できないとご心配の場合は、筋の通った教育方針を持つ学校に入れてしまうのも1つの手だと思います。

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