今日は７月７日の七夕です。中学受験の準備を始めた頃から、七夕は笹を飾る季節ではなく、天の川の特徴や夏の星座を確認する時期になりました。浜学園の公開学力テストではよく出題されますね。今年は７月14日（日）と七夕の時期からずれているので、天の川の出題はないかなと思いますが、開けてみるまでは分かりません。
通塾が始まってからは、我が家は、七夕に限らずあらゆる季節の変化や風物詩に気が付かなく余裕がなくなりました。桜の花の開花は中学校の入学式で５年ぶりに気が付いたくらいです。ぼんず君は成績が不安定で、皆様の見本になるような受験生活ではなく、反面教師として皆様のご参考になることばかりでした。季節の変化に親子で気が付かないくらいに余裕のない状態はあまりおすすめできません。
算数のような計算重視の理科を出題する中学校ではなく、自然の観察や考察を重視する中学校を志望されるお子様は、せめて５年生までは、花の開花や紅葉、生物の生態（水族館の水槽コーナーや植物園など。なぜか動物園に関連する出題は少ないです。）をテレビやネットではなく実物で見ることが大切だと思います。本物の印象は記憶に残りやすく、ひょんな体験が受験結果を助けることになるかもしれません。
ぼんず君が中学生になった今では七夕の笹を自宅に飾ったり、短冊に願いを書くことはもうありませんが、小学校時代は自宅で短冊を書いていました。小学校の宿題で短冊書きが出されることもあり、当時は無欲で願いごともないぼんず君は、短冊に書く内容で頭を悩ませたこともありました。
自宅を整理していたら、塾に通い始める以前の七夕にぼんず君が書いた短冊が目に留まりました。古いものですが、捨てることができなくてずっと引き出しにしまい込んでいたものです。
この時に書いた短冊はいくつかありましたが、残っているのは写真の１枚だけです。当時のぼんず君が書いた願いで私が覚えているのは「字がきれいになりますように」と「びょうきになりませんように」です。縦書きの行の順序が逆で全部ひらがなで書いているので、１年か２年生の時に書いたものだと思います。
ぼんず君が短冊を書いた直前に、何かの病気で小学校を連続して休みました。ぼんず君が願いごとに「びょうきになりませんように」と書いたのは、ぼんず君の看病で数日間、私が仕事を休んだからです。小学校低学年の頃は今と違って、当時は小さくて痩せており、急な発熱や嘔吐、下痢などで小学校をよく病欠しました。
そのたびに、朝から職場に電話を掛けて、頭を下げながら電話越しに詫び続ける私の姿を見て、ぼんず君が短冊を書く願いを決めたのだろうとすぐに分かりました。自分のせいでお母さんが仕事を休まなければならない。という気持ちからこのような短冊を書かせてしまい、何のために私は働いているのだろうと、短冊を見た時はしばらく動くことができなかったのをよく覚えています。
病児シッターや祖母に代わりをお願いするにしても、対応してもらえるのは翌日以降です。当日の朝に仕事を休むことが続けば、「もう来なくていいから」と言われる外資系企業で働いていましたので、ぼんず君が体調を崩すたびに私は困った顔をしていたのは間違いありません。
小学校低学年時代のぼんず君は、何かを選ぶときはまず「お母さんは？」と聞いてくるような本当に心の優しい男の子だったなぁと、短冊を見ながら当時を思い出しました。
あれから数年…。今は、厚かましくて自分勝手、おっさんのような外見の青年に変わってしまいました。ぼんず君の将来のために全面的に協力はし続けますが、もうちょっと自力で頑張ってよ、という気持ちが沸いています。
塾に通わなければ、ずっと純粋なぼんず君のままだったのだろうか…と思うこともあります。多分、そんなことはなくて、どこかの段階で「邪」の要素は加わり、眼の奥の色や目の動きが微妙に変わる時期はいつか来ます。がっかりで、悲しい気持ちになりますが、成長するとはそういう面も加わることだと割り切るしかありません。
ぼんず君とは「中学受験を走り抜ける」という大きな思い出を共有して、一生分の親子の親密度をここで使い果たしたような気がします。密着親子の経験は十分過ぎるくらいに出来ました。
６年生の保護者様でお子様が今日の特訓に参加される方は、どうぞ元気よく送り出してあげてください。あっという間の半年間ですが、最中にいると毎日が長く、待つ時間も長く感じられました。近くであればお昼前にお弁当を届けたり、ご自宅が遠方であればお子様が「わぁ」と喜ぶような甘い物を１つ添えるなど、毎回のひねりや工夫でお子様のやる気をうまく引き出すことで、夏期講習までうまく誘導できるといいですね。
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