どんな子もやる気になる「目からうろこのほめ方」[記事紹介]

スポンサーリンク
中学受験_記事紹介

本日は、東洋経済オンラインの記事『子どもを褒めない親は「見る目」がなさすぎる~どんな子もやる気になる「目から鱗の褒め方」 ~』をご紹介します。

子どもを「褒めて」育てることのプラス面はよく言われる話ですが、どれだけ効果があるのか、具体的にどうやって褒めるのかは即答できないものです。言うのは簡単ですが、意外とできないのが「褒めて育てる」です。

この記事では、長年小学校の教師として多くの子どもたちと向き合ってきた経験を持つ教育評論家の親野智可等氏が、褒めることの効果と、具体的な「褒め方」について事例を踏まえながらご紹介記事します。

■まず褒める、部分を褒めることの好例

自宅の習字教室で、自分の娘も含めて多くの子どもたちに習字を教えるAさんの事例です。

以前は習いに来る子どもの数も少なく、経済的に厳しい状態が続いていました。あるとき、著者の講演を聞いて、子どもを褒めるコツについて開眼したそうです。

そのコツとは「まず褒める。部分を褒める」の2つです。 それまでは、子どもたちの作品を見て、すぐにマイナス面を指摘することが多かったそうです。頭ではもっと褒めたほうがいいとわかってはいたのものの、どう褒めていいかが分かりませんでした。

開眼してからは、「左払いがとてもきれいに書けたね。すごくいい感じ」などと、とにかくよくできた部分をまず先に褒めるようにしました。どうしても指摘したいことがあるときは、褒められる部分をいくつか褒めた後で1つくらい指摘するそうです。

そうするうち、子どもたちとの関係が非常によくなり、やめる子は減り、新たに習いに来る子が増えました。また、自分の娘との関係もよくなったそうです。もちろん、子どもたちは楽しそうに習字を習い、上達もしています。Aさんは、「この褒め方は単純にして効果抜群。これで人生が変わった」とまで言っています。

■ 漢字書き取りと算数宿題の褒め方事例

宿題の漢字書き取り帳に乱雑な字が並んでいたとします。そのとき、すぐ「もっとしっかり書かなきゃダメでしょ。書き直しなさい」と言うと、「イヤだもん」「書き直しなさい」「イヤ」と、バトルに発展します。

そこで、部分に注目して、まず褒めるようにします。書き取り帳は1ページで80字はありますので、中には偶然上手に書けている字が必ずあるので、それを見つけて褒めます。

  • 「この『朝』という字、きれいに書けたね。」
  • 「『飛ぶ』という字のバランスがいいね」
  • 「この『辻』という字の『しんにょう』がすごく形がいいね。」
  • 「この『校』という字の左払いがすっきりきれいだわ」

と褒めることができます。

このように毎日部分に注目して10個くらい褒めていれば、日ごとにノートの字はしっかりしたものになります。どうしても直させたい字があるときは、たくさん褒めてから、最後に「じゃあ、これとこれだけ直そうか」と言えば、喜んで直してくれます。つまり、順番も大事なわけで、まず最初に褒めることが大切なのです。

算数の宿題を見たときも同じです。まずは、しっかりできた部分を見つけて、「これマル。これもマル。これもマル」と褒めます。

マルではないところも、褒められる部分を見つけて、「ああ、これ惜しい。式は合ってるよ。計算ミスが惜しかったね」「図を描いて考えたね。いいことだね」と褒めます。そして、最後に「じゃあ、これとこれ、もう一度やってみようか」と言えば喜んでやってくれます。

■短所だけ見つけて叱っても、うまくいかない

子どもの性格や行動についても同じです。だらしがなくて、やるべきことをやらない。やりたいことだけやって、嫌なことは後回し。何度注意しても直らない。勉強は全滅で、運動も音楽も図工も体育も苦手。このような子どもの短所ばかりに注目して、しかって直そうとしてもまずうまくいきません。

短所にはあえて目をつむり、褒められる部分を見つけ出して褒めることが大切です。どんな子でも、褒められる部分は必ずあります。

たとえば、いつも元気でエネルギーにあふれている。にこにこしていて笑顔がすばらしい。人を笑わせるのがうまい。面白い遊びを思いつく。人と違う発想ができる。手先が器用、などなど。

このような部分を見つけ出して褒めてあげられる親なら、子どもは伸びます。でも、実際は、褒められる部分には目をつむって、短所だけ見つけ出してしかっている親がほとんどです。

あるときに見かけた光景です。ある母子が新幹線の駅ビルの書店の前を通りかかったとき、子どもが「本、見たーい。買いたーい」とごねはじめました。

普通なら「いま急いでるでしょ。わがまま言わない!」となりますが、そのお母さんは、まず「あなたは本好きだもんね」と子どもを褒めました。そして、歩きながら「本好きだから、本をたくさん読んで、言葉もたくさん覚えたもんね」と褒め続けました。その後で、「でも、いまは無理だからごめんね、この次にしようね」と言うと、子どもはごねるのをやめて、ニコニコしながら付いていきました。

■「褒める」方法は仕事や日常生活でも応用可能

この「まず褒める。部分を褒める」方法は、子どもだけでなく、あらゆる相手・状況において効果的です。

優秀なデパートの店員は、近くを歩いているお客さんに向かって、「そのバッグ、すてきですね」などと話しかけて会話のきっかけを作り、だんだん自分の売りたい商品にいざなっていくそうです。

職場でも同じです。上司が部下のやる気を引き出すためには、まずは褒めてから言いたいことを言うようにすることが大切です。

 「この人は何の取り柄もない」と思う相手がいるかもしれません。でも、「よい部分を見つけ出すぞ」という意識さえあれば、必ず見つけられます。そして、だんだんそれが自然にできるようになります。

すると、どんな人についても、さらには、どんな物事についても、よいところに目がいくようになります。人や物事の見方自体がプラス思考になってくるのです。(記事終わり)

中学受験の場面でも、間違いなく、褒めることはプラスの効果が大きいです。大半の保護者様はそれを理解されていると思います。私もそうでした。しかしながら、褒めることは非常に難しく、私の場合は、ぼんず君を褒める場面と注意する場面の割合は、5:95くらいだったでしょうか。

ぼんず君は時々、天変地異の前ぶれか?と思うほどの超好成績を取ってくることがありました。浜学園の例で言うと公開10傑レベルです(10傑に近いの意味です)。偏差値も見たことがない数字で、驚くのと嬉しいのとで、「褒めてよ」と言われるまで、ぼんず君を褒めることを忘れてしまいます。

「おーー、がんばったねー。調子よかったもんね。今回の感覚を忘れないでね」と一通り話をしたら、「さっ、勉強始めようか」と、通常モードに切り替えました。余韻にひたる余裕がなかったからです。

ぼんず君に言わせると、好成績を持ち帰った日くらいは、その日一日、大事にしてほしい。褒め続けてほしかったそうです。「早っ、褒めるの、もう終わり?」とよく言われました。

私がぼんず君をうまく褒めることができなかった最大の理由は、自分に余裕がなかったからだと思います。具体的には、時間的な余裕がない、合格できるかわからない不安で精神的な余裕がない、日々の課題に追われて気持ちの余裕がない、でしょうか。

もちろん、自分でもあらゆる余裕のなさは分かっており、褒める必要があるのにできないことも分かっていました。

そこで、私が取った策は、代わりに別の人に褒めてもらう、です。浜学園のお世話係さんはもちろん、マスターの先生や日特の先生に、親が褒めるのが下手なので、親の分もぼんず君を褒めてやってくださいとお願いしました。

さらには、6年生から通い始めた少規模補講塾の先生にもお願いしました。こちらは人数が少ないので、極めてきめ細かな対応をしていただけました。国語の個別の先生にもお願いしました。個別は1対1の指導なので、褒めることに対してはいちばん効果があったと思います。

どの先生方もプロ講師なので、上手にぼんず君を褒めたり、おだててくれました。できないことはプロの方にお願いするのがよいです。

褒めることが苦手な保護者様は、最低限、ダメ出しをし続けない、注意は一度だけで止める、が出来れば十分素晴らしいことをお伝えしたいです。

特に、6年生の保護者様は、お子様の成績が上下するたびに、あれも言いたい、これも伝えたい、このままでどうする?というお気持ちでいっぱいになると思いますが、口頭でどれだけ否定的な内容を伝えても、お子様の頭の中にはほとんど残っていません

よかれと思って注意をしても、ぼんず君もそうですが真面目に話を聞いてないことが多いです。耳から入るだけの情報は頭に残りにくいようです。親が説教するよりも、間違いノートを作らせる方がはるかに効果的です。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は image-11.png です
6年生は満席となりました。

コメント

error:Content is protected !!