東大寺学園高校・修学旅行に対する報道で思うこと

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中学受験全般
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志望校を決定する際の重要な要素として、難易度、学校の立地(自宅からの所要時間)、男女別学か共学に加えて、学校の校風も挙げられます。

■学校の校風は大きく3つに分類可能です

学校の校風は、自由型、バランス型、管理型の3つに分けられると以前の記事でご紹介しました。

自由型の代表的な中高一貫校では、制服がない、校則がない、それでも秩序が保たれているという奇跡的な校風が見られます。

校内暴力全盛期の公立中学校出身の私から見れば、こんな素晴らしい学校で学べるなんてうらやましすぎます。

管理型の代表的な中高一貫校では、夏休みを始めとする長期休暇期間も学校で講習が実施され、学校と提携した塾や個別指導が学校敷地内に併設され、毎朝の小テスト、きめ細かな補修授業など、「塾いらず」がうたわれています。

バランス型は、自由型と管理型の中間で、適度に監督しつつも、ある程度の自由は許容されています。しかしながら、制服や持ち物などには一定の規則が設けられています。

■管理型の学校の支持が広がる理由

志望校選定の際は、偏差値や難易度に目がいきがちですが、それらと同じくらいに学校の校風も確認していただく必要があります。むしろ、まず最初にお子様の気質に合った学校を選ばないと、入学してから「こんなはずではなかった」と、せっかくの中学生活を楽しんで過ごすことが難しくなるかもしれません。

最近の傾向として、中学校入学後も、これまで中学受験時に進学塾が担っていた役割を学校に期待する保護者様が増えているようです。自由型の中学校の場合、授業の進度についていけなくなると、追いつくのに大変、というよりも置いてけぼりになってしまう危険性があります。

管理型の学校であれば、毎日の小テストや放課後の塾形式指導、個別指導で生徒さんの学習面でのつまづきがいち早く発見され、おそらく保護者様との連携もスムーズで、大事に至る前の早期段階で問題が発見できる可能性が高くなります。

我が家のように、自由型の中学校に子どもが進学し、授業についていくために中学生になっても親が多少の目配せを続けている家庭にとっては、管理型の中学校であれば親は精神的に楽になれるかも、とうらやましくもあります。

ただ、ぼんず君の性質を考えると、学習スケジュールなどがガチガチに固定される方式は合わないことが分かっていましたので、管理型の中学校は進学先候補には挙がりませんでした。

■自由な校風の東大寺学園高校で起きた出来事

統計で調べたわけではありませんが、自由型の学校は、その数は減少しているのではないでしょうか。それだけではなく、自由型の中学校であっても、その自由度を狭める検討が行われつつあるのではないでしょうか

先日報道にあった、東大寺学園高校の修学旅行先で起こった報道を見聞きして、さまざまなことを思いました。変わってしまったのは、学校の校風なのか。先生なのか。生徒なのか。または、学校の外の世間なのか。

あるいは、当該先生や生徒が特例ケースであり、学校も先生も生徒も、昔からの気質のままであるのか。我が家に該当する高校生はいませんので、実際のところは分かりません。

先生が熱心すぎたのかもしれません。または、日頃から多少そのような傾向があったのかもしれません。生徒さん達ははめを外しすぎたのでしょう。

修学旅行で夜中にどこかの部屋に大勢が集まり、ダラダラと夜更かしをした思い出をお持ちの方は多いと思いますが、厳密にいうと、ホテル客室には定員が定められており、定員以上の人数を収容することは消防法違反になります。法律違反の前に、学校関係者以外の宿泊客の皆さんに迷惑ですね。

■自由型の学校は信頼を前提に成り立っている

これが管理型の学校で起きた出来事であれば、おそらく出発前の説明で「学校の規則に従わない生徒は、旅行途中でも保護者現地呼び出しの上で、生徒を連れて帰ってもらいます」のような話があるかもしれません。あるいは、問題行動以降はホテルで缶詰め(自習など)になるかもしれません。

実際は、どこかの部屋に集合する状態が先生に発見されても、「ごめんなさい」とすぐに解散すれば、保護者現地呼び出しにまで至らないのではと推測します。

先生の注意に従わない場合は、親が呼び出されたり、ホテルで缶詰めになる可能性があることは、逸脱行動に対する大きな抑止力になります。バツを受けたくないからすぐに謝る、先生に反抗しない、ほどほどのところで抑えるなど、生徒側も自分が不利にならないように考えて行動します。

自由型の学校には、そのような縛りの規則が設けられていない場合が多いです。縛りを付けなくても、秩序は保たれるという前提があるからです。

信頼で成り立つ関係性が壊されると、自由型の学校はどうなるのでしょう。自由な校風は保たれるのでしょうか。

■自由な校風を維持することの難しさ

自由な校風とは、何をしても許されるわけではありません。義務教育の時期から自由が享受される生徒さんは本当に選ばれた存在であるという自覚がないと、その校風は成り立ちません。

学校の自由な校風が失われる危機感を感じています。

先生に対しては1つだけ残念だと思うことがあります。それは、手を上げるなら体の中で最も頑丈な箇所であるにすべきでした。尻ならどれだけ平手打ちしても、せいぜいあざができる程度です。顔はダメです。

無秩序が広がると、自由型の学校でも規則やルールが導入せざるを得なくなります。せっかくこれまで先輩方から受け継がれてきた素晴らしい学校の伝統を守ってほしいな、という気持ちで本日の記事を書きました。

恵まれた環境、校風に憧れて、自由型の学校を目指す受験生のためにも、そして、何よりも今、在籍する生徒さん自身のためにも、です。

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