2020年・関西最難関七校の大学合格実績から分かること

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中学受験_記事紹介

2020年3月10日、国公立大学前期合格者が発表されました。週刊誌で速報された高校別の合格者数は非常に考えさせられる内容でした。

本日は、浜学園で「関西最難関七校」と呼ばれる七校を中心に、合格者数をご紹介します。サンデー毎日2020/03/22号および学校HP公開内容をもとに表を作成しました。

浜学園の呼称である関西最難関七校は、灘・甲陽・東大寺・西大和・洛南・大阪星光・洛星の七校です。いずれも私立の中高一貫校です。西大和と洛南は男女共学で、それ以外の五校は男子校です。

甲陽と洛星は高校での募集はありません。大阪星光は高校入試はあるものの、入学者はゼロまたは一桁台のことが多いです。

東京大学合格者数を見て、驚いたことがいくつもありました。


※2020年の数字は、合計(現役+浪人)を示します。

最難関七校のデータを並べて比較したことがなかったので、各校の違いにまずは驚かされました。

学校ごとに実績の差はあるだろうと思ってはいましたが、東京大学合格者数だけを比較すると、15倍以上の差があります。これら七校を一括りで捉えるのは無理があるような気がします。

一方で、卒業生数も181名から441名まで幅があります。1学年400名以上の学年集会をイメージすることができないのですが、どんな広い講堂があるのでしょうか。

卒業生数の違いがあるので合格者数を単純に比較することは難しいものの、大阪星光(20→6)と洛星(16→4)は昨年の実績から人数が大きく減少していることが気になります。

その一方で、西大和の合格者数は30→42→53と毎年大躍進を続けています。この実績を見る限りは、西大和が導入する数々の学習フォロー体制は大成功と言えるのではないでしょうか。

最難関七校以外の学校の結果も気になりましたので、同じく表にまとめてみました。最難関七校を除いて合格者数が多い順に七校の実績を表にしました。


※2020年の数字は、合計(現役+浪人)を示します。

公立高校は大阪の北野だけで、残りの6校は全て私立の中高一貫校です。合格者数の多さに驚かされました。白陵清風南海須磨学園は中学入試の過去問を研究したことがありますが、いずれも作問ご担当の先生方の高い志が問題に反映されていることが分かりました。

特に須磨学園は、これから先に学校の合格者実績が伸びるだろうなあと、入試問題から学校の指導方針に期待できる印象を受けました。良問揃いです。

続いて、最難関七校の京都大学合格実績です。


※2020年の数字は、合計(現役+浪人)を示します。

こちらも学校により合格者数にばらつきが見られます。

東京大学の合格者数と同様に気になったことは、大阪星光の合格者数が昨年の半分近くまで減っていることです。東京大学の合格者数は20→6に、京都大学の合格者数は50→29に減少しています。

この合格実績となった現高3生を担当された先生方は、おそらく新中1生を担当される可能性が高いです。私が新中1生の保護者であれば、この実績の生徒さんを指導されたのと同じ先生方が新中1生を指導されることに多少の不安を感じます。

そして、できれば高3生の合格実績の要因や背景、そして対策をご説明いただきたいと思います。しかしながら、自分の子どもを6年間預ける立場として、学校側にこのような要望を出すことは難しいことは分かりますので、もやもやしながらも何も言えずにいると思います。

塾の合格実績が芳しくなかった場合は、塾の先生に「どこに問題があったのですか?」と気軽に質問できますが、学校に対しては難しいですね。

最難関七校以外の実績も表にまとめました。最難関七校を除いて合格者数が多い学校順です。

七校のうち四校が公立高校です。京都大学であれば自宅から通うことができるので、公立高校を中心に関西圏では、東京大学よりも京都大学への進学を希望される傾向があることが推測できます。

東京大学でも京都大学でも合格してくれれば親としては嬉しい限りですが、下宿にかかる費用を考えると全てのご家庭でお子様を東京大学に進学させることができるわけではありません。

この表を見る限りでは、無理して最難関七校にお子様を押し込まなくてもいいかな?と一瞬思ってしまうほどに、素晴らしい実績の高校が多いです。

清風南海と須磨学園からは医学部合格者が出ています。清風南海は東大理IIIにも合格者が出ていました。新中1生の保護者様は学校の指導体制に期待が持てますね。保護者会などでぜひとも学校に躍進の秘訣を質問していただきたいです。 

最後は、最難関七校の関西国公立医学部の合格実績です。

関西の私立一貫校では医学部人気が続いています。私立医大は高額な学費から入学できる層が限られるため、関西地区が難しければ地方の国公立大学医学部でもいいから進学したいと熱望する生徒さんも少なくありません。

医師免許は最強の資格と言われています。医師の資格があれば生活に困ることはまずありません。そのためか、医学部人気は全く衰える気配はありません。

私もぼんず君に医学部に進んでほしいと思い、「人体の絵本」や平易に書かれた医学書をさりげなく見えるところに置いて、興味を持ってもらおうとしていますが、ぼんず君は興味薄です。

そんな中で起きたコロナウィルスの流行です。社会的地位が高い憧れの仕事が、一転して危険な職種であることが分かってきました。職場である病院はコロナウィルスに感染する可能性の高い場所の一つです。マスクや消毒液が不足する中でも、患者の診察を拒むことは難しいです。

ぼんず君には話をしておりませんが、実家が開業医でもない我が家の子どもが何のために医師を目指すのだろうか、と考えることが多くなりました。

私の希望はぼんず君の希望ではありません。まだ2年以上時間はありますので、折を見て考える材料を渡していきたいと思います。

※2021/03/15追記:2021年・関西最難関七校の大学合格実績の記事を公開しました。

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