先日、実生活で小学生のお子様を持つ方から塾選びの相談をされました。寝太郎君(小3男児)の保護者様は、もちろん私がぼんず君母であることは知りません。中学受験の話も、私の仕事の話も、もちろんぼんず君のことも、普段の生活ではほとんど自分から話すことはないからです。
ただ、寝太郎君母さんはあまりにも中学受験についてご存じなかったので、ほんの少しだけ、極めて抑え気味に、淡々とお答えしましたが、「えー」「びっくりです」という反応の連続でした。
受験組には当然のことも、これから塾を探そうとお考えの保護者様には分からないことだらけであるのは、私たちが通塾を始めた時のことを思い出せばよく分かります。
本日の内容は、これからどこかの塾に通いたいとお考えの保護者様に向けたものです。
中学受験を考えているのですが、どこの塾がいいですか?
その前に、これまでに入塾対策の「先取り学習」をされていましたか?
えっ、誰でも入塾できるのではないんですか?
大手進学塾はどこも能力別クラス制なので、入塾テストの成績によってお子様が最初に所属するクラスは変わりますよ。
浜学園などの大手進学塾への入塾を検討される中には、入塾に向けて入念な準備をしてから入塾テストを受けさせるご家庭があります。我が家もそうでした。
理由は、最初からできるだけ上のクラスでスタートさせたいからです。入塾してから上のクラスに上がるよりも、最初から上のクラスで入ることの方が難しくありません。
浜学園の場合、小3の入塾テストは算数と国語でした。小3のクラス編成はSクラスとHクラスだけです。Sが上位クラスです。Sクラス入りの基準はおそらくですが、算数、国語ともに90点以上必要だと思います。
うちの子は小学校のカラーテストでいつも満点ですが、浜の入塾テストを受けても高得点が取れるでしょうか。
塾の勉強内容は小学校とは全く別物で、ものすごく難しいです。
先取り学習をしていないと、入塾テストで高得点を取ることは厳しいと思います。
先取り学習、していません…。みなさん、どのような対策をなさっているのでしょうか?
対策なしでも高得点を取るお子様もいらっしゃるかもしれませんが、対策は小学校低学年向けの塾に行くか、自宅で保護者様が教える場合が多いです。
小学校の勉強だけで浜学園などの入塾テストで満点近い点数が取れるお子様は、非常に少ないと思います。
先取り学習はいくつかのパターンが考えられます。
- 奨学社などの小学校低学年向けの塾で鍛えてもらう。
- 公文式のプリント学習をがんばる。
- 自宅で市販問題集を使って保護者様が教える。
我が家はパターン3で入塾までは自宅学習を続けました。学習のスタートは公文のドリルやドリルの王様で繰り上がりの足し算や九九を学ぶところから始まり、コツコツと毎日勉強を続けました。
先取り学習を始めたのは、小学校入学の半年前からです。
市販の問題集で評判のよいものはまずは購入して使ってみました。
算数は、最レべ、トップクラス、公文の極める算数シリーズなど、評判のよい問題集は一通り終わらせました。
宮本算数教室のパズル、折り紙で学ぶ図形パズル、空間なぞぺーなど、一見遠回りのような本も多く使ってみました。
国語も同様です。論理エンジン、福島式、最レべ、トップクラス、ハイレベ100など、よいと聞いたものはとりあえず購入してみました。
国語はなかなかよい問題集に出会うことが難しかったです。
大手進学塾ならどこでもカリキュラムは同じですか?
国語が評判のよい塾、算数に定評がある塾など、いろいろな評価がありますが、いちばんの違いは、勉強のフォローが手厚いかどうかではないでしょうか。
フォローの手厚い塾(例:希学園)は講義が終わった後、居残り学習の時間が設けられ、そこで宿題を終わらせて帰ります。
希は1クラスの人数が少なく、先生が巡回してさぼらずに終わらせるよう見張ります。
保護者様はラクチンですよ。お子様は嫌みたいですが…。
ぼんず君が通った浜学園はどうですか?
算数のテキストが特に評価が高いです。5年最レの教科書は最高によかったです。
希と違って、成績が下がるとクラスが変わるので、クラス落ちしたくないとぼんず君は必死で勉強していました。
男の子の競争心をうまく活かしたやり方で、賛否はありますが、私は浜でよかったと思います。
どこの進学塾を選んでも、その塾のカリキュラムを全てマスターすれば、どこの中学校でも合格できると思います。
その上で、お話をすると、塾の違いでいちばん大きいのは、
- 勉強の細かいフォローがあるかどうかと、
- クラス分けでクラスが変わった時に別の教室に移動するか
どうかだと思います。
ほとんどの大手進学塾は講義と復習テスト中心に授業が進み、毎回の宿題を解く上での分からない問題を解説してくれるようなきめ細かいフォローはありません。
授業を受ける→自宅で宿題をする→宿題範囲のテストを受ける→次の授業を受ける…のスパイラル方式が関西では主流です。
授業を受けて分からないことは、基本的に自力で解決しなければなりません。そうしないと翌週の復習テストで得点できないからです。そのために、小学生の通塾生向けの個別塾や家庭教師が多くいらっしゃいます。
この授業内容のフォローをご家庭で出来ないと、なかなか成績は上がりません。
ぼんず君はどうやって塾を決めましたか?
関西最大規模の浜学園に行かせようと最初から思っていましたが、それでも近隣の大手塾はすべて話を聞きに行きました。
見学に出かけたそれぞれの塾でテキストと復習テストを見せてもらい、昨年の実績を確認し、可能であれば授業を見せてもらいました。
ダントツで対応がよかったのは浜学園でした。授業をいつでも見学させてくれます。お子様から注目されますが…。
それ以外のポイントはありますか?
どの塾でも一定期間無料で体験授業を受けられるので、まずは授業を受けてみることをおすすめします。
復習テストも受けられるし、宿題も出されます。1週間のサイクルでちゃんとついていけるかどうかを確認するのはとても大切です。
週に何度も通うことを考えると、自宅近くの塾が便利ですね。車をお持ちで送迎が可能であれば、車での通塾もアリだと思います。
体験授業を受けて、お子様が感じた印象はとても大切です。「なんとなく雰囲気が好き」「なんか嫌」の気持ちは、入ってからも続くことが多いです。
希学園の場合は、講義終了後の居残り学習に耐えられるかもポイントです。保護者様は塾にお任せでよいですが、お子様はあの時間、とても大変なようです。
最後に、どこの進学塾もそれなりの月謝が必要です。塾ごとに月謝に大きな差はありません。ただし、希学園はきめ細かなフォローが付く分、お値段は高額です。目安として、それ以外の塾の倍かかることをお考えください。
入塾後はいろいろと思うことが多くなると思いますが(特にご不満系)、半年はがんばって続けてみましょう。
塾を変わると、タイミングによっては未修単元が発生するので、できればおすすめしたくありません。
最初から、お子様に合った塾に出会えますように、本日の内容がご参考になれば何よりです。
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