私にとっては働くことは当たり前で、経済的自立=精神的自立、仕事場=世界における自分の居場所だったので、ぼんず君が生まれるはるか前から、生まれてからも、休みなく仕事を続けました。
それでも、結論から言うと、小6夏休み終了直後に仕事を辞めました。小5~6の春休み頃から仕事量を減らし、極力定時で帰宅しましたが、仕事と受験対策の両立は難しく、このまま仕事を続けたら受験失敗か、私が倒れると判断しました。
「中学受験は親が9割」という西村先生の本もありますが、合格への貢献度や負担は保護者様が9割以上です。お子様は連日ぎゅうぎゅうの予定で勉強させられても、疲れ果てて夜は死んだように眠り、親が思う以上に翌朝には疲労が回復しています。小学校ではどうか知りませんが、塾の休憩時間は猿山のように騒がしく、元気が有り余っているお子さんが多いです。
一方、保護者様はどこかの時期から夜眠れなくなります。模試の判定が悪い、公開の偏差値が基準に届かない、志望校別特訓のクラスが下から上がれない、過去問が解けない、勉強に熱が入らない。保護者様が考えても成績は上がりませんが、お子様と同じ志望校だった方の昨年の受験ブログを検索して、眠れない日が続きます。
日中は、やる気の見えないお子様と衝突が続きます。怒ると叱るの違いはとうに分かっていますが、怒りが先に出ることが増えます。保護者の心配をよそに、連日ダラダラされて、成績が今ひとつだと腹が立って当然です。お子様のやる気は保護者様がいくら叱っても出てこず、なぜ自分のことなのに努力しないのか理解できず、毎日イライラして過ごします。
中学受験を乗り切る最大のポイントは、保護者様が心身ともに安定した状態を維持することだと思います。保護者様が寝不足や多忙に伴う時間不足でイライラしていたら、お子様の勉強サポートも不十分になり、成績やお子様の変化、精神的不安定に気づかない、または気づいても対処する気力が足りない、で悪循環に陥ります。
今の時世にフルタイム勤務で働けることはありがたいですが、一方で専業主婦や時短勤務の方よりも自宅で使える時間は短くなります。仕事を終えて帰宅した時点でクタクタですが、ここから寝るまでの数時間は、家事、勉強の管理と指導という仕事以上に疲れる労務が受験前日まで毎日続きます。
お子様の就寝後は、宿題ノートや板書ノートの確認、過去問解きや塾テキストの内容確認、小学校提出課題対応もあるかもしれず、保護者様の就寝時間は翌日を回ることが当たり前になります。
ぼんず君が小6になってからの私の就寝時間は午前2時前後でした。それまでは23時には寝ていたので、寝不足が続いて日中に意識を失いそうでした(眠いではなく意識が飛ぶ感じでした)。
中には、塾に行かせるだけで親は勉強に一切関知しない保護者様もいらっしゃいます。ただ、最難関男子クラスのお子様の様子を見ると、塾への持ち物や夕方の弁当お届け率の高さなどから判断して、フルタイムで仕事をしている母親の保護者様は少ないだろうなと思いました。
話が長くなるので、明日に続きます。
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