■女性の就業率が7割を超えました
2018年労働力調査によると女性の就業率は70.1%と発表されました。女性の就業率は毎年上昇し続けています。7割は統計マジックもあると思いますが、私の感覚では確実に半分は超えています。
小学校のPTA役員を決める恐怖の4月保護者会でも、半数以上の保護者が「仕事があるので平日の会合には出られない」と意見していました。
私自身も扶養家族に入るという意識は全くなく、働くのは当たり前、仕事=生きがいという気持ちでした。だからといって、家事や子育てを手抜きするつもりはなく、もう数十年間、毎日弁当と3食の準備をしています。部屋もピカピカに掃除して、今はしていませんが植物を育てたり、お気に入りの布地でワンピースやブラウスを作るのが趣味でした。
ぼんず君の保育園時代は仕事、家事、育児のバランスを取りながら、丁寧な暮らしが送れていましたが、そのバランスは次第に崩れてきました。崩れるきっかけは中学受験向けの進学塾に通い始めてからです。
■勉強支援は親しか担えない役割が多いです
家事や子育ては多少の外注を使いながら不足分を補うことができましたが、中学受験の勉強は親である私以外の代わりが利かないことに通塾後しばらくしてから気が付きました。
家庭教師や個別塾を併用してもしょせん週に2~3時間程度です。それ以外のすべての生活時間をどう過ごすかで塾の成績が大きく変わることが分かってからは、いくら時間があっても足りない毎日になりました。
帰宅後、大急ぎで家事を終わらせた残りの時間全部をぼんず君の勉強サポートに使う生活になりました。ぼんず君が進学塾のカリキュラムについていけるように、常にぼんず君のことを考える毎日でした。
4年生の春から成績が上昇し続けましたが、私の気持ちは「いつまで仕事を続けられるか」「どの時点で仕事を辞めるか」「受験費用と私立中学以降の学費をどうするか」でいっぱいでした。
■仕事を辞めて正解だったか今でも分かりません
つつましく暮らして受験費用を貯め、ぼんず君のサポートと仕事を体力の限界まで続けましたが、6年生の9月で仕事を辞めて受験サポートに専念しました。
仕事を辞めることは3年近く考えて出した結論です。
この決断は、正直なところ正しかったとは思っておりません。親がつきっきりで勉強を教えないと塾の勉強についていけない子は、はっきり言って能力不足です。ギリギリなんとか志望校に合格できたとしても、中学入学後はどうするのか。ずっと親が勉強を教え続けるのでしょうか。
どんどん難しくなるカリキュラムは間もなく私は教えられなくなります。中学生にもなれば自我が出てきて、いつまでも私の言うことを素直に聞くぼんず君でもなくなるでしょう。親が仕事を辞めてまで中学受験をサポートをする必要があったのかと今でも思います。
■親と子の人生は別物です
同じような悩みをお持ちの保護者様のご質問ブログのコメント欄やメッセージからいただいております。私の回答はどの方に対しても同じです。
仕事はできる限り辞めない方がいいです。お子様が中学に入学し、もっと上の学校に進学し、やがて必ず保護者様の元から巣立ちます。お子様がいなくなった後も保護者様の人生は続きます。
保護者様が苦渋の決断で仕事を手放しても、お子様は親が思うほど、そのことを感謝しません。
上位校に入学させることは確かに大切なことですが、それと同じくらいに保護者様の人生も大切です。親と子どもは一体であると錯覚しがちですが、別の人格です。いつかそれぞれ別の人生を歩みます。
もし、全力で守り続けてきた大切な仕事であるならば、何とか手放さないで続けていただきたいです。
■それでもぼんず君を輝かせたかった
それならば、なぜ私は仕事を辞める選択をしたのですか?と疑問に思われる方がいらっしゃるかもしれません。そりゃそうです。人には仕事を続けるように勧めて、自分は仕事を辞めて受験サポートに徹して子どもを合格させている。矛盾しています。その通りです。
私の考え方は、人の輝きは誰かの犠牲で成り立っている、です。
ぼんず君は特に力不足です。しかし、私が自分の人生全部をぼんず君に与えて、支えることに徹すれば、ぼんず君は大きく輝くことができるだろうと確信したので、それを実行しました。
私の人生全部ぼんず君にあげてもいいと思ったので、そうしただけです。
■受験サポートと寄付は私の中では同じです
ぼんず君は親の私が全人生を賭けたサポートを受けましたが、そのことをおそらく感謝していません。当然のことと思っています。ずっと大切にされ続けてきたから、私はどんなことがあってもぼんず君を救いあげると信じていたようです。
だいぶ後から聞きました。「お母さんが絶対に助けてくれると思った」と。
これだけ子どもに尽くしても、ぼんず君はそのうち成長して「じゃあね」とどこかに行ってしまうことでしょう。それでもいいやと思っています。
私はもう十分にいろいろな経験ができました。世の中からたくさんのものを頂き過ぎた感もありましたので、全部手放す時期が来たと思い、仕事を辞めて受験サポートをしました。3年考えて出した決断です。
■保護者様の人生も大切にしていただきたいです
せっかく続けてきたお仕事です。辞めたくない。なんとか続けたいというお気持ちであれば、続けることをおすすめしたいです。
失業してもまた次の仕事が見つけられるからいいや、とお考えであれば、受験サポートに専念するのもよいと思います。
その場合はノープランではなく、プロのアドバイスを定期的にもらいながら、辞めるからには受験を成功させるよう戦略的に動いていただきたいです。仕事を辞めるだけではお子様の成績は上がりません。
仕事を辞めても、辞めなくても、それは保護者様の人生です。お子様も大切ですが、保護者様のお身体とお気持ちも大切にしてください。
大人になると、自分自身を大切に思ってくれる人が周りに少なくなり、悲しい気持ちになることもあります。本日の記事は、私が決断した時のことを思い出しながらまとめました。
どちらの決断でも、保護者様自身が納得された上であればそれでいいと思います。
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コメント
私も毎朝このブログに力を頂いている一人です。
私も三年近く悩みに悩み、仕事を辞める決心をしました。今日の記事は涙なしには読めませんでした。
私もこの決心が正しいのかどうかは分かりません。ただ、結果はどうであれ、自分の子育てを振り返って後悔はしたくないと思いました。仕事や会社には代わりはいますが、子供の母親は私しかいないので。
ぼんず君があっさり離れて行っても良いじゃないですか!
私自身も中学入試を経験しました。母にフルサポートしてもらいました。でも、その時は感謝の気持ちなんて全くありませんでした。母のサポートのありがたさや大変さが分かったのは、まさに今、自分が子供に同じようにするようになってからです。それで良いのかなあと。そうやって、バトンを繋いでいるのかなあと、今は感謝あるのみです。
私自身がアラフォーだから、こういう決断が出来たのかもしれません。年齢は大きいかもです。アラフォーともなりますと、組織内で自分の行く末も見えて来ますしね(笑)
いつも大変役に立つ内容でこちらのブログを読むことが生活の一部になっています。
今日の内容は感動的でした。ありがとうございました。朝から清々しいです。こんなママのもとに産まれてきてぼんず君は幸せですね。