今年の夏期講習受講は、思い切った決断が必要です

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(中学受験)夏期講習

■夏期講習を機械的に申し込まれる前に…

ついこの間「7月になりました」と書いた気がしますが、もう今日は11日です。7月の1/3が終わりました。明日は公開学力テストです。雨が続いて体が重く体調を崩しやすい時期です。明日お子様がベストの結果が出せますように、今日は広く浅くの総復習をおすすめします。

7月の公開学力テストが終われば、例年であれば間もなく小学校は半日授業、終業式を迎えて、7月25日前後から夏休みに入りますが、今年は8月中旬まで1学期が続きます。

塾の夏期講習はどうなるのだろう…と思ったら、7月23日から実施とのことで、祝日を除けば夜間に授業が実施される週もあります。時間割をざっと見たところ、5年生と6年生は詰め詰めですね。

今年は大阪市の場合、夏休みは8月9~23日までの2週間です。この2週間の日中にどの学年も目一杯授業が組まれています。気になるのは、8月8日より前に午後からの授業が予定されていることです。小学校のあるお子様はどうするのでしょうか。

■今年は6年生でも夏期講習は必須ではないです

例年であれば、夏休み期間にこれまでの総復習を効率的にする手段の1つとして、夏期講習は便利ですと受講をおすすめできますが、今年のスケジュールであれば学年によってはあまり受講をおすすめしません。特に6年生のお子様は無理をして夏期講習を受けなくてもよいです。

「受けない」という決断をするのは難しいし、怖いのも分かります。夏期講習で出てきた問題が入試で出たらどうする? 皆が解けて夏期講習に参加しなかった自分だけ解けなかったらどうする? と不安になる気持ちも分かります。

それでもあえて申し上げます。7月第1回の日曜志望校別特訓(日特)が終わり、6日(月)から日特の宿題をこなすのがすでにしんどいお子様は、夏期講習を受講したら7月末から勉強量の多さでつぶれてしまうかもしれません。

つぶれるとは、日特も夏期講習もマスターも、結局どれも身に付かないままで夏が終わるという意味です。

浜の先生に相談しても「6年生でしょう?夏期講習は絶対に必要ですよ」としか言われないでしょうから、私が代わりにお答えします。日特の宿題とマスターの宿題をこなすことが今しんどいのであれば、夏期講習は行かない方がよいです。

■6年生の夏期講習受講判断(志望校別)

6年生の夏期講習受講について、私ならこう判断します。

★超最難関中を志望するお子様

受講するの一択です。超最難関中を目指す上で夏休み以降に大切なことは、初見の問題をどれだけ多く適切な時間内で解くかです。算数なら1問5分、1時間で12問解けます。実際はもう少し時間がかかりますし、解けない問題もあると思いますが、とにかくどんどん演習量を増やす上で、夏期講習のテキストは役立ちます。

解いた問題は授業で解説をしてくれますし、質問もできます。毎回テストがあるので負けたくないという気持ちから宿題も真面目にやるでしょう。

優先順位は、日特>マスター>夏期講習=最レ、です。これは個人差がありますので、多少の順位変動はありますが、日特の1位は不動です。

8月の灘中オープンに向けて、20年本を古い順に半分は終わらせておくと心強いです。過去問を解く時間をどこかで作るしかありません。車送迎が可能であれば、車の中で食事をする、車の中で寝るなどして、5分、10分のすきま時間を積んでいくしかありません。30分あれば過去問半分解けます。

★最難関七校レベルの中学を志望するお子様

受講した方がよいと思いますが、場合によっては受講を見合わせてもよいです。

判断基準は、7月時点で苦手科目があるかどうかです。夏期講習のペースについていけないくらいの苦手科目がある場合は、自分のペースで自宅学習してその苦手科目をつぶす方が有益です。

2学期以降は受験生全員が本気モードになるので、なかなか順位を上げることが難しくなります。7月、8月が苦手科目をつぶす最後の機会と考えていただきたいです。

苦手科目に対しては、基本に戻って復習テストをNo.1から全部解き直す、算数が苦手であれば5年最レと6年マスター両方の復習テストを全部解き直す学習方法をこのブログでご紹介しています。

復習テストは本当に素晴らしい教材です。No.1から問題と解答のすべてが揃っていますでしょうか。不足している回があればお世話係さんに相談してみましょう。コピー代実費で用意してもらえるかもしれません。

男性のお世話係さんであれば可愛く笑、女性のお世話係さんであれば「困っているんです、やり直しさせたいんです。子どもがだらしなくて申し訳ありません」と真剣に相談すると効果があるかもしれません。

テストは科目別にB4版のファイルに綴じて、問題集として大切に扱います。付箋を貼ったり、出来なかった問題に日付と×を書き込むなどしてご活用ください。

復習テスト総解き直しは、夏期講習に参加するよりも確実に偏差値は上がります。

★難関中レベルの中学校を志望するお子様

お子様自身がどうしても夏期講習に行きたいという場合は、ぜひご参加ください。演習量を増やすという意味で、夏期講習は有益です。お子様にやる気があって、日特もマスターも夏期講習もすべての教材を全部解き終えることができれば、夏休み明けには学力アップが期待できます。

どうしようかな?とお子様がお悩みの場合は、今週、日特の宿題とマスターの宿題の両方を問題なくきちんとこなせているかが判断材料になります。

7月6日(月)から次回の日特の宿題を解き始めていると思いますが、時間に余裕はありますでしょうか?おそらく時間不足で困っているお子様が多いと思います。

現在のスケジュールで塾のない曜日に夏期講習の予定が入り込んできたらどうなるでしょうか?夏期講習はただ参加すればいいわけではありません。1回の授業でマスターと同じくらいの量の宿題があります。復習テストもあります。1回の授業につき最低でも2時間の自宅学習が必要です。授業を受ける時間と移動時間を合わせると、1回の授業で5時間超が必要です。この時間を無理なく捻出できるでしょうか?

我が家に難関中志望の6年生がいれば、今年の夏期講習には私は参加させません。それよりも日特の宿題を完璧にこなして、全科目クラスベスト入りを目指し、次のクラス替えで上のクラスに上がれるように8月の公開で得点できる学習を併用します。

日特とマスターの宿題をこなして時間が余れば、事前に購入しておいた夏期講習テキストを解かせてみますが、おそらくそこまで手が回らないと思います。

■1~5年生の夏期講習受講は楽な気持ちで

6年生以外のお子様は、夏期講習の受講をそれほど深く悩まなくても大丈夫です。いくつかパターンが考えられます。

  1. 必要と思われれば受講されればよいです。しんどくなったら休めばいいや、くらいの気持ちで受講されて大丈夫です。例年であればこんなことは書きませんが、今年は夏休みが短いので無理しない方がよいです。
  2. 夏期講習の内容が気になるけど、受けると負担が大きくなりそうで悩み中の場合、受講料が気にならないのであれば申し込んで、しんどくなったら休む。受講料もったいないな…と思われる場合ははじめから申し込まないで、テキストだけ購入する手もあります。

受講の判断がまだできない場合、まずは塾の先生に相談されてみるのはいかがでしょうか。浜の先生が「夏期講習、受けなくても大丈夫ですよ」とは決して言わないでしょうから、質問の仕方は「夏期講習はテキストだけを購入して、自宅でやらせてみようと思いますが、受けなくても休み明けからマスターついていけますかね?」のような質問の方が先生も回答しやすいです。全く同じ聞き方で質問が殺到するとネタ元はどこだ?と探されますので、ご質問の際は多少表現のアレンジをお願いします。

■本日の結論です

例年の6年生は「寝る以外は勉強」で1日中、塾で過ごして限界まで演習量を増やしますが、今年は今までのやり方が通用しません。

塾から勧められることのすべてがお子様に必ずしも必要でないかもしれません。またはすべてをお子様がこなすことができず、負担が大きすぎてお子様がつぶれてしまうかもしれません。

演習量が足りない、6年生なのに受けなくて大丈夫か?と言われると不安になるのは分かります。しかし、日特・マスター・夏期講習のどれも中途半端で終わるよりも、日特とマスターを完璧に仕上げる方がずっと有益です。

夏期講習を受けないのであれば、その代わりに日特とマスターは毎回クラスベスト入りを目指す気持ちで受講されるのはいかがでしょうか。受講講座を絞って、受ける講座は本気で上位を目指します。

いちばんいけないのは、夏期講習を受けず、日特とマスターだけの受講にして、この2つとも中途半端で終わることです。

灘中オープンは超最難関中学の志望者にしか目安となりません。他塾の冠模試を受けたり、日特の復習テストとクラス分けをご参考の上で、できるだけ正確な立ち位置を把握していただきたいです。 

今年の受験生は、保護者様の選択と判断(決断)が非常に重要になります。夏期講習の受講が1つ目の大きな選択の機会です。周りがするからではなく、お子様がこなせるかどうかでご判断ください。途中で止めてもよいのです。無理のないスケジュールで、取り組んだことのすべてを身に付けられる有意義な夏となりますよう、うまくご判断ください。

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