関西地区全体の中学受験率はおよそ10%です。首都圏はおそらく関西地区よりも受験割合は高いと思います。
関西地区でも地域によって中学受験をするお子様の割合は大きく異なります。浜学園など大手進学塾の本部校がある地域は、中学受験をするお子様が多い地域と一致します。
具体的には、西宮、上本町、千里中央、豊中などです。
特に西宮から夙川、岡本周辺の小学校は通塾生の割合が多く、統一入試日前後の6年生の多くが学校を欠席します。半数以上が欠席する小学校もあります。
関西では小学校から私立を選択されるご家庭は少ないため、多くのお子様は公立小学校に行きながら塾に通うのですが、小学校によって通塾がしやすいかどうかの明暗が大きく変わります。
塾に通うお子様が少ない小学校と、西宮地区のように半数以上のお子様が塾に通う小学校と、中学受験をする上でお子様が過ごしやすいのはどちらでしょうか。
ぼんず君が通った小学校は、塾に通うお子様の割合が2~3割程度の公立小学校です。
先生の大半は、塾で先取り学習をすることに否定的でした。中には塾で勉強することは悪いことと公言するような先生もいらっしゃり、そのような先生が担任となってしまった場合、1年間は親子で地獄を見ることになりました。
「先取り学習で学校の授業内容が全部分かるようでも、それをひけらかさずに、うまくやってくださいね」とおっしゃる先生は、女性のベテラン先生が多かったです。
- 若手の男性先生
- 熱血タイプ
- クラス全員が平等の考えの持ち主
が多かったです。中には2~3年目でもぼんず君の気質をご理解くださる先生もいらっしゃいましたので、必ずしも若いから、男性だから、ぼんず君が苦手としたわけではありませんでした。
小学校では通塾生は少なかったものの、やはり浜学園生が多かったです。ぼんず君は4年生から成績が急上昇し、廊下に名前が貼り出されるようになったので、他のお子様の目に付くようになりました。
ただ幸いなことに、塾の同じクラスに同じ小学校の方はいませんでした。
ぼんず君は塾では生き生きと楽しく過ごし、小学校では鉄道マニアのお子様と静かに楽しく過ごしていたようです。
「早く中学校に上がりたいな」
とよく言ってました。理由は明快です。
- 授業が退屈
- 周りに話の合う同級生が少ない
浜学園のクラスメイトの多くが同じ中学校に進学し、中学校では楽しく過ごしているようなので、小学校よりも塾の方が楽しかったんだろうなと思います。
1.3.小学校の保護者間との関わり
保護者の話としては、小学校では「ぼんず君、賢いんですね」「どんな勉強をされているんですか?」など、全く存じあげない保護者の方からいきなり話しかけられることがありました。
私の返答は
- バカです。
- だらしない子で話になりません。
で逃げ切りました。
ぼんず君の小学校のような、通塾生の少ない小学校の特徴をまとめます。
先生
- 調査書作成に慣れていない
- 統一入試日前後に子どもが休むことに抵抗がある
- 通塾によりはるか先まで学習が進んでいる子はよく思われない場合がある
子ども
- 通塾生間で成績を比べられる機会が少ない
- 運動会で組体操を嫌がると目立つ
どちらの小学校がお子様にとって居心地がよいかは、お子様の気質次第だと思います。
保護者様だけで考えると、私は通塾生の少ない小学校の方が気楽だと思います。
私は通塾先での保護者付き合いはゼロでした。小学校でもいきなり勉強の話をされることがあってからは、新規の方との付き合いは止めました。
1年生の時からぼんず君と仲良くしてくれていたお子様とその保護者様だけとの関わりでしたが、困ったことはありませんでした。
皆さん、ぼんず君の通塾のことや志望校のことなど、何も質問をされず、ありがたかったです。
先生
- 調査書作成に慣れている。先生によっては調査書作成に関するお願いプリントを配布する方もいらっしゃいます。
- 統一入試日前後に欠席者が増えることに理解がある。
- 先取り学習者の扱いが上手
子ども
- クラス内で成績順の序列ができる。灘を筆頭に、成績が上の子が偉い位置付けがある。
- 受験しない子がかえって居づらい雰囲気になる。
我が家がもし通塾生の多い小学校に通っていた場合は、私なら保護者同士のお付き合いは限りなく「なし」にすると思います。
小学校を卒業したら、おそらく接点はゼロになる方が大半です。PTAや学校の労務(草むしりなど)は自分の分担はこなすとして、それ以上につるんでもいいことは少ないです。
塾に通って、成績が上位の場合、不躾な質問をされることも多く、それであれば、お付き合いしない方が精神的に楽です。
保護者間の付き合いに時間を使うくらいなら、ぼんず君のプリント整理や、私自身の睡眠時間に使うべきで、6年生になってからはわずらわしいと感じる余裕もありませんでした。
小学校入学前に、進学塾本部近くに居を構える発想をお持ちの保護者様は素晴らしいです。
6年生の塾への往復の時間、特に直前特訓時の往復の負担はもったいないなと毎日思いました。教育熱心な地域を少し外して、ほどほどの地域だと親子で過ごしやすいかなと思いますが、これは実際に体験していないので分かりません。
小学校は塾以上に長い時間をお子様が過ごす場所です。先生、同級生、他の保護者様と適度な距離を取りながら、うまく過ごすことがポイントではないでしょうか。
何よりも、お子様の勉強と保護者様の体調が大切であることは言うまでもありません。
6年生の時期はお子様の塾での成績や志望校などにまつわるトラブルも起こりえますが、他人との接点が少なければ、それだけトラブルを回避できます。
受験が終わるまでは存在感がないくらいにひっそりしておくのもありだと思います。
コメント
コメントにて失礼します。
初めてコメントさせていただきます。
私は大阪在住の4歳と2歳の子を持つ父親で、将来的には中学受験したいと考え、大手塾の本部校があるエリアに住んでおります。いつもブログを楽しく拝見させていただくとともに、中学受験について勉強させていただいております。
さて今回、「中学受験に向けた通塾開始時期」について、ぼんず君ママさんのお考えをご教示いただきたく、コメントさせていただきました。
過去のブログ記事にもありましたが、通塾開始時期については、主に、
1.幼児期~小学生低学年から奨学社などに通い、小学3年生頃から大手塾へ移行するパターン
2.小学3、4年生で初めて大手塾へ通うパターン
の二通りがあるかと思います。
パターン1については、スムーズに大手塾での勉強に移行できる反面、低学年での人生経験が少ないゆえの伸び悩みを危惧しております。
パターン2についてはその反対で、通塾開始時期に上位のクラスを取れず、そのままズルズルいってしまうのではないかと危惧しております。
ぼんず君の場合は、家庭での先取り学習で対応されたとのことですが、周りの方々の通塾開始時期と合格実績の相関関係等を踏まえた、現時点でのぼんず君ママさんのご意見を記事にしていただければ幸いです。
余談ですが、私自身は公立高校から国立大学に進んだため、中学受験に関する情報に疎いです。そのため、大学の同級生に意見を聞いたところ、最難関中学出身者は総じて「通塾は4年生からで十分。低学年のうちは、遊びやスポーツに費やすべき。」との意見でした。公立出身者の私としてはこの意見には非常に共感できるものの、あくまで彼らの意見は20年以上前の経験を基にしたものであり、近年、難易度が飛躍的に高くなっている中学受験においては通用しないのでは?、という思いもあります。
いろいろな意見があるとは思いますが、「まし過去に戻れるならこうする!」というようなご意見を頂戴できれば幸いです。
おはようございます。
奥の深いコメント、ありがとうございます。
何度かに分けて記事で紹介しながら、私の返信とさせていただきます。
本日の記事が1回目です。
早速、記事にしていただきありがとうございます。
大変興味深く拝見させていただきました。
やはり入塾テストを見据えた先取り学習は必須であるものの、低学年では思考力や感受性、体力等の基礎能力を伸ばしていくことがより重要なんだなと気付かされました。
続編の記事も楽しみにしております。