毎年4月に全国の小6と中3を対象にした「全国学力テスト」の結果が発表されました。毎年東京や大阪の大都市ではなく、意外な県の平均点が高い結果となります。おそらく私立中学校の多くが試験に参加していないことが予想され、このテストの結果には興味がありません。
しかし、5年に1度、無作為に選ばれた10万人の保護者に実施されるアンケート(2017年度で2回目)結果は非常に興味深い結果が発表されています。
お茶の水大学の研究グループによる保護者アンケートの結果分析は論文形式で発表されています。PDF形式、全56ページの論文でスマホで閲覧するのは難しいと思います。
中学受験を目指す保護者様に参考になる内容を箇条書きでまとめます。
・「努力の大切さや最後までやり抜く大切さを伝えても、子どもの学力に大きな差は見られなかった。
・テレビ、ビデオ、DVD、ゲーム、スマホを使用する時間を限定している家庭ほど、子どもの学力が高くなる傾向がある。
・母親の学歴が高いほど、子どもの学力が高くなる傾向がある。
・父親が単身赴任の家庭、父親の帰りが遅い家庭ほど、子どもの学力が高くなる傾向がある。
・両親の学歴や収入が高くない世帯でも、日常生活で本や新聞に親しんだり、規則正しい生活を促している家庭は、子どもの学力が高くなる傾向がある。
「勉強しなさい」とヤイヤイ言うよりも、テレビやスマホを親が管理して、勉強させる方が成績アップにつながることがデータからも分かります。あとは、早寝早起きと規則正しい生活が成績アップにつながるのですね。これならどの学年のお子様でもすぐに実行できます!
論文ではなく、別の分析記事に面白いコメントがありました。
人間のやる気は、いくら他人から声をかけられたとしても、自分で行動を起こさなければ絶対に出てこない。無理やりにでも手を動かし始めると、脳内から神経伝達物質のドーパミンが分泌されて、徐々に気持ちが乗ってきます。鉛筆を握らせて机に向かわせたら、最初は嫌々でも次第に熱中するはずです」
最後の1文は賛成できません。やる気のない子は鉛筆を持たせて机に向かわせても、鉛筆を転がしたり、消しゴムに穴を開けたり、紙に落書きをするだけです。
私が今でも使う手は、計算が終わったら飴を1つあげる。ぼんず君の好きな種類をいくつか買って、○点以上なら3個とか決めてあげています。犬のしつけと同じですね。
佐藤ママも講演会で話していましたが、受験勉強のいちばんの大敵は、間違いなくスマホです。スマホの管理でお子様と揉めているご家庭は非常に多いと思います。iPhoneの新機能でスマホの使用時間を制限できる機能(アプリ)が追加されたことでも、管理したいニーズの高さが分かります。
ぼんず君から聞いた話なのであくまでも伝聞ですが、中学校進学後、スマホの使いすぎで成績が振るわなくなったお子さん、多いです。お子様が自分の意志でスマホの使用を制限するのは難しいです。夜中に親が寝静まった後で、延々とスマホを使って寝不足になっている方もいます。
小6で自由に使えるスマホを持たせているご家庭は少ないと思いますが、受験まではスマホ凍結、中学入学後も使用時間は親が制限が正しいです。最初から使わなければ不自由は感じません。
我が家は大学入学までスマホは持たせる予定はありません。ガラケーで十分。ネットはその日の勉強が終わってから自宅内のWiFiで古いスマホを一時的に貸し出します。厳しいと言われても構いません。大学合格後に感謝してくれることを願います。
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