前受け校(愛光&函館ラサール)の入試結果から分かること

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(6年)前受け・入試本番

■大半のお子様が前受け校対策をしません

今日の記事では、受け校として人気、難易度が高い2校、愛光学園と函館ラサールの2校について、今年1月の入試結果から分かることをまとめてみます。

両校とも、本校である愛媛県松山市や北海道函館市まで行かなくても、大阪市内で受験できること、難易度が高いことから、最難関中、難関中受験生の前受け校として人気です。愛光は共学になったので、女子も受験できます。最難関中クラスの男児は、愛光と函ラの2校受験が前受け推奨受験校として位置づけられています。

しかしながら、両校とも、試験問題も、合格することも、なかなか難しい学校です。なめてかかると、両校とも不合格になる可能性があります。

浜学園の場合、M灘コースの1、2組の皆様の大半は合格できると思いますが、それ以外の最難関中6校コースの場合、2組からも不合格者が出ます。

それなのに、ほとんどの受験生が過去問解きなどの準備をせず、ぶっつけ本番で受験します。

我が家は、前受け受験での不合格は避けたかったので、過去3年分の過去問集の一部を1月から解き始めました。愛光は過去3年分の問題を掲載した小冊子を学校が販売していたので、願書と一緒に購入しました。2018年からはweb出願になったようですね。

■公開3科350位以内が愛光合格可能性圏内です

2019年入試結果を見てみます。

まず、愛光からです。大阪会場の募集人数は80名、受験者937名、合格者690名です。

浜学園の愛光合格者数は338名です。「多いじゃん、余裕だわ」と思った受験生の皆様。これを公開学力テストに置き換えると分かりやすいです。毎月継続して3科順位が300位以内に入っていますか? 愛光は最難関女子の大半も受験するので、思った以上に合格は難しいです。

確実に合格に近づく技として、愛媛県松山市の本校で受験する方法があります。前受けではなく、寮生の形で進学してもよいとお考えの場合は、本校受験をおすすめします。合格を確実にするために、松山まで団体で受験しに行く大手塾もありますね。

次に、函館ラサールです。函ラは1次と2次の2回受験があり、各回の募集人数は50名です。また、男子校のため、受験生は全員男児です。最難関を目指す男子受験生の多くが受験します。愛光のような詳細なデータは公表されていません。

浜学園の合格者数を見てみると、146名です。大半が1次受験です。浜の公開学力テストの順位へ予想換算は、3科で200位くらいでしょうか。M灘コースの半分が合格したと仮定して、浜学園全合格者146名からM灘推定合格者70名を引いた残りは76名です。

76名の枠に、甲陽、東大寺、星光、西大和、洛南、洛星各コース、その他難関中志望の男児がひしめきます。合格の枠が非常に狭いことがわかります。最難関中コースの1組のお子様でないと合格は難しいと思います。

■3科250位以内が函ラ合格可能性圏内です

函館ラサール入試問題の傾向は極めて特殊で、さらに難易度も高いです。保護者控え室の壁に各科目の終了10分前に問題が貼り出されましたが、私の心の声である

「ぐぇ、予想外の傾向だわガーン

「難しすぎるえーん

「受けさせなければよかったショボーン

から2018年度の難易度をご想像ください。

函ラを前受け受験される場合は、万一不合格だった場合のお子様への声かけ内容を準備しておいた方がいいかもしれません。

前受け校合格発表時期である1月10日前後は、塾の先生方の忙しさはピークに達しています。

「不合格だったから、励ましてやってください」というリクエストは、希学園以外では対応してもらえないと思います。函ラの不合格者はコース内にあふれているので、個別に対応できる人数ではないからです。

■函ラ受験で受験の厳しさを体感できます

そんな難易度の高い函館ラサールを前受け受験する意味は何でしょう。

それは受験本番のピリピリした緊張感を体験できることです。愛光は保護者と休憩時間に合流できることから空気がほんわかしていて、前受けの緊張感を味わうことはできません。

函館ラサールは、学園長、F大明神を始め全コースから多くの先生方が集結し、統一入試日に近い緊張したミニ講義の雰囲気になります。鈍感な男子でも「ついに始まった真顔アセアセ」と、嫌でも実感できます。

そして、緊張してこの歯を食いしばって先生方の最後のアドバイスを聞くという当日ミニ講義は、数日後の統一入試日から3日間続きます。不合格の結果を聞かされても、泣いてる間もなくぐすん、次の学校に移動して、また受験しますショック

■万一残念だった場合の対応を頭の片隅に

西大和への移動途中で、統一入試1日受験校の合否が判明します。東大寺受験途中で、統一入試2日受験校の合否が判明します。

万一、お子様が残念な結果であっても、移動の電車内、すぐ隣で「合格おめでとう爆  笑ほっこり」という親子の会話が聞こえてきます。この場面で、保護者様はどう行動されますか? お子様にどんな声かけをしますか?

受験校がすべて残念な結果の場合、塾と相談の上で追加で出願可能な学校を探して受験します。進学先が決まるまで出願→受験を続けるか、私立中学校への進学をあきらめるまでそれは続きます。

そんな前哨戦の体験が函館ラサールの前受け校受験で経験できます。出願しておかないと受験できませんが、出願して当日朝に受験を取りやめることはできます。行かなければいいだけです。

最難関中学希望の男のお子様は、出願しておくことをおすすめします。

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