4年生以降、勉強する上で意識していただきたい3つの要素

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中学受験_保護者様向け

3連休最終日となりました。昨日公開学力テストを受験されたお子様と保護者様、お疲れ様でした。学力テストの見直しは必ず実施するべきですが、答案に正確な解答を書き込めないお子様や極めて高めの自己申告をされる傾向のあるお子様は、答案返却後までは見直しを待つ方がよいと思います。

終わったテストの出来をやいやいと文句を言っても点数は変わりません。毎月のテストは現時点での弱点を示してくれる客観的な指標として活用すべきで、親子喧嘩の材料に使っても良いことはありません。

出来の悪い回に「済んだテストの結果をクヨクヨしても仕方ないんだよね」とぼんず君から言われて、「自分で言うなよ」と腹が立ったこともありますが、ここは親がぐっと我慢して、また大量の勉強をがんばってもらう方が得策です。5年生までのお子様は来月のテストに向けて、次のスタートを切るのみです。6年生のお子様の話を始めると長くなりますので、別の機会にまとめたいと思います。

本日は、受験勉強を進める際、成績を上げるために意識していただきたい3つの要素についてまとめます。これは、我が家が学年が上がるにつれて、低学年の時と同じやり方で勉強をしても成果は出ないな、と思ったことから始まります。

低学年の時は、宿題を何度も何度も繰り返して解く、2回回し、3回回しを続けることで復習テストは難なく高得点を取ることができました。3年生まではこの「ひたすら反復」で成績上位を維持することが比較的容易ではないかと思います。

4年生の頃から、ただの反復学習では点数を取ることはできないな、と感じ始めました。特に顕著な科目は算数です。テキストと全く同じ問題→テキストの問題の数値変え問題、までは反復学習で対応可能ですが、応用問題を出題されると、ただテキストを何度も繰り返し解くだけでは太刀打ちできなくなります。

そこで、我が家では小4からの算数では「類題を解く」学習を追加しました。テキストの単元と似たような問題を扱う別の市販題集を用意し、そこから類題を探してピックアップ。宿題が終わり次第、類題を解くことで、テキスト以外の出題パターンの問題も解けるようにしました。

この類題を解く学習方法は、塾のテキスト以外の問題を解くわけですから、「演習量を増やす」ことにつながります。これが私が必要と考える要素の1つ目です。

演習量を増やせば、初見の問題を解く機会が一気に増えます。私は初見の問題を解くことを受験直前まで非常に重視しました。ぱっと見て解法がすぐに浮かぶ問題ばかり解いていても応用力はつきません。どこから手を付けたらいいか分からない、とっかかりが見えてこない問題に対してどう立ち向かっていくか投げ出さずに切り口を見つけられるかの練習は、初見の問題解きからしかできないと考えています。

難問の初見問題を解く際に、うんうんうなって、ああでもない、こうでもない、どこから解き始めればいいのだろうか、と悩む過程…これは「思考力」を付ける上で非常に重要です。2つ目の要素は「思考力です。

思考力を付ける究極の勉強方法は、算数オリンピック出場を目指すことです。算数が好きで、算数がすでに得意でないと、時間ばかり取られて得るものはごくわずかになってしまいます。算数オリンピックの予選を通過されるお子様の顔ぶれを見れば、「あぁ、ここに入る余地はない」と我が家は思いましたので、小学生時代は申し込みをしようとすら思いませんでした。算数オリンピックは相当に特殊な世界で、大半のお子様が算数の思考力を付ける練習は、初見の問題解きで十分だと思います。

3つ目の要素は「スピードです。5年生までは初見の問題を解く際に余裕があれば、少し粘って解法を頭から絞り出す時間が取れるかもしれません。むしろ、取っていただきたいです。それでも1問で5分か10分までです。6年生になるとその余裕は全くなくなりますので、適度に粘って思考力を伸ばすことができるのは5年生までです。

6年生はもう時間をかけて思考力を養う余裕はありません。6年生で問われるのは「スピード」です。入試で7~8割の正答率を狙うためには、それ以上の問題を解く必要があります。1問1問を時間を計って、スピーディーにかつ正確に解く意識に切り替えなければなりません。文字も早く書ける方が有利です。問題を解くだけではなく、無駄な動きを極力なくして、集中力が途切れないようにする我慢強さもスピードを高める上で必要です。

上の学年で成績を上げたい、または上位を維持することを目標とされる場合、

  1. 演習量を増やす
  2. 思考力を5年生までに高める
  3. 速く問題が解けるようにする

の3つを意識しながら勉強を進めていただくと、成績向上のお役に立てると思います。

ご注意いただきたいことは、塾のテキストを十分に消化した上で負荷(演習量)を増やさないと、何も身につかなくなることです。演習量を増やすには、スピードを上げるしかないと思いますが、スピードを上げることに注力すると、思考力がおろそかになります。3つ同時に達成することは非常に難しいです。

演習量、スピード、思考力の3つのバランスがうまく取れたお子様は、先取り学習をしていなかったなどの理由で入塾当初は下のクラスからスタートしても、どこかの時点でぐんぐん成績が上昇し、最上位クラスになります。稀にお子様一人で完結されている天才児がいらっしゃいますが、たいていは保護者様の辛抱強い誘導と日々の反復の賜物です。言うのは簡単ですが、何年間も毎日実行するのは大変です。輝かしいゴールを想像しながらがんばりましょう!

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