中高一貫校生☆中学校の勉強と鉄緑会の両立が難しい理由

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勉強_中1

■私立中1の通塾率は推定で2~3割です

本日はコメント欄からいただいたご質問を元にまとめていきます。

コメント欄の内容は「(前略)学年末の定期考査も近づいていて、校内模試ばかりやるのもどうかと思うのですが、校内模試と学年末テストの勉強の兼ね合いなども教えていただけたら幸いです。」です。

鉄緑会の校内模試は先週終わってしまいましたが、中学校の勉強と塾の両立、両者のバランスをどう取るかは難しいところです。

中学受験を終えてやれやれとゆっくりする間もなく、中1から塾に通うお子様は一定割合でいらっしゃいます。学校の方針によって学校ごとでの通塾生の割合は大きく異なるでしょうが、全体で慣らすと中1での通塾割合は2~3割程度だと思います。

関西地区の場合は、塾要らずをうたう中学校の通塾率は低めです。中学校で塾の講師が講義をしたり、個別指導が併設される中学校もあります。

塾要らずをうたう中学校に共通してみられる特徴は、学校が出す課題の量が多いことです。学校の課題をこなし、学校併設の塾講義や個別指導を受けると、外部の塾にまで通う時間が取れないことから通塾率が低いのではないかと思われます。

■超難関私立中は若干通塾率が高いです

一方で、授業は猛スピードで進められ、中2生で高校過程の授業が展開されるような中学校でも、学校側が義務としての課題をあまり与えない中学校もあります。

関西地区の場合は、難易度が非常に高い中学校がこれに当てはまります。提出を義務づける課題を与えなくても、これらの中学校の生徒さん達は自主的に勉強する方が多いです。

自分のペースで学習することを好む生徒さんが多く、塾でも熱心に課題に取り組む方、そうでない方、いろいろですが、総復習テストや模試になると本気を出して得点できることが特徴です。

これらの中学校は交通の便があまりよくない学校を除いて、通塾率はやや高くなります。

■学校の勉強をおろそかにするのは本末転倒

中高一貫校にこの春から通う新中1生のお子様に向けた、私の塾に関する考え方は次の通りです。

中1から必ずしも塾に通う必要はありません。中1の4月からだと入塾しやすい選抜制塾(鉄緑会など)が気になるのであれば、まずは入塾してみるのもよいと思います。

ただし、塾に通うことで中学校の勉強をおろそかにするのであれば、塾に通うことはマイナスです。

中高一貫私立校は6年間教育のメリットを生かして、高校過程までの学習を短縮で終わらせて、浮いた時間を大学受験対策に充てるカリキュラムを採用する学校が大半です。そのために進度は早く、内容も難しいです。

いったん中学校のカリキュラムについていけなくなると、挽回するのは非常に難しいです。追いつく努力をしている間にも、中学校の授業はどんどん先に進んでしまうからです。

■通塾は2倍の勉強量が必要になる理由

一方で、中高一貫校生を対象とする鉄緑会などの塾もまた、学習カリキュラムの進度は非常に速いです。新中1生向けの春期講習は「なぜ?」と思うくらいに平易な内容ですが、4月開講後は怒涛のように単元が進みます。

鉄緑会は10月からのクラスを決める校内模試が8月に実施されますが、その内容は難しいです。4月から5カ月でこんなに進むんだ…と鉄緑会への入塾を決められたお子様は少しだけ覚悟されてください。

私立中学に通いながら大学受験を見据えた塾に通う際のいちばんの問題は、中学校と塾のカリキュラムに整合性がないことです。

中学校も塾も目指すゴールは大学受験ですが、それぞれのカリキュラムは一致していないため、中学校で二次関数を習っている時に塾では図形の相似の証明を扱うなど、全く異なる単元を同時に2つ勉強しなければなりません。

つまり、塾に通わないお子様と比べると、常に勉強の量が2倍になるということです。

■お子様は塾よりも学校を軽視しがちです

いつかは学ぶ単元だから、塾で学ぶ→その後で中学校で学ぶ、でスパイラル方式となり、繰り返し学習できるから知識の定着が図れるのでは…と思われる保護者様もいらっしゃるかもしれませんが、勉強するお子様側から見れば、負担が非常に大きいです。

内容が簡単ならまだしも、中学校も塾もどちらも高度な内容です。数学と英語の2科目だけだから負担は大きくないと私も思いましたが、塾と中学校の進め方に整合性がないと分かってからは、数学の負担が大きいことに気が付きました。

英語の場合は、スパイラルというよりは、どちらからの進み方が早く、もう一方が早い方を追いかける状態なので、数学ほどの負担は感じませんでした(中2以降は違います。負担大です)。

塾と中学校の両立を軽々とこなせるお子様は多くありません。両方こなすことが難しくなると、中学校よりも塾の勉強を優先させるお子様が出てきます。私はこれには大反対です。

■中学校と塾は「互いに素」

中学校の保護者会では「中1から塾には通わせないでください。中学校中心の学習を進めてください」と保護者様に説明があります。

塾の説明会に参加すると「中学校の勉強はほどほどに対応してください。細かすぎる内容ばかりに時間を使っても大学受験に対応する学力はつきません。塾の学習を中心に据えてください」と言われます。

中学校の勉強と塾の勉強が最も両立しにくい時期は、定期考査前です。

中間考査や期末考査は中学校の成績表に直結する試験です。一定以下の点数が続くと、高校への進学が認められなくなります。したがって、最低限の得点をとることは塾の勉強よりもずっと重要です。

ただ、ほどほどの点数を取る勉強って何だろうと思います。手を抜かずにちゃんとやればいいのです。どの試験も本気で受けること。これは私がぼんず君に小学生の時から言い続けていることです。

■中学受験を終えて、すぐ勉強はしんどい

中高一貫校生を対象とする塾は、鉄緑会以外に駿台と研伸館も見学しました。

すべての塾で能力別コース制が設けられ、トップクラスのカリキュラムは非常に難易度が高いです。これだけの教材を中1から真面目に勉強し続ければ、高い学力がつくだろうなと思わせる内容です。

問題は、中学校の勉強と両立できるか、です。

塾に通うと勉強量は単純計算で2倍になります。中学校も塾も高度な内容で毎週の課題も多いために、時間短縮の工夫には限度があります。中1から通塾を開始される場合、中1から結構な勉強量を続けなければなりません。

中学受験が終わったばかりなのに、すぐにまた勉強が始まります。

今度の塾は、集まっている塾生全員が賢いです。その中で競うことを「楽しい」「やる気が出る」「頑張ろう」と前向きに思えるお子様でないと、塾に通うことで中学校での勉強習得がうまくいかなくなる可能性があります。

■通塾が負担になったら塾を辞めるべきです

我が家はぼんず君の希望で、中1の4月から塾通いを始めました。

自主性も自立心もまだ十分に育ってないのに、大丈夫かいな?と思いましたが、なんとか続けられています。

この継続の裏には、ブログでは書くことができない数々の苦労がありました(苦労したのは私です涙)。

ぼんず君はお気楽な性格なので、「お母さん、よろしくねー」という感じで悠々と生活し、合間に勉強しているように見えます。

中高一貫校生でこれから塾通いを始めるお子様は、しんどくなるかもしれないことを少しだけ覚悟されてください。中学校との両立が難しい、もう無理、負担が大きい、と思ったら、通わず塾を辞めるべきです。

塾はまた再開することができますが、中学校から高校に上がる資格を失うと、人生をやり直すに匹敵するダメージを受けます。

中学校の成績が下がり続けても塾を辞めずに在籍し続けて、結果的に中学校の成績も塾の成績も危機的な状態になるお子様がいらっしゃいます。

中学校のカリキュラムだけでも十分に大学受験に対応できます。通塾を負担に感じることなく結果を出すお子様は、塾+中学校の勉強量を軽々と終わらせることができる方々です。浜学園で例えると10傑常連のお子様です。

塾は中2からでも、中3からでも入塾できます。負荷は少しずつ増やしていくことをおすすめします。我が家のように4月から塾通いをする場合は、開始当初は保護者様のサポートがあると安心です。

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コメント

  1. パイナップル より:

    ぼんず君お母様、私のコメントに対するトピックを掲げていただき、ありがとうございます!!

    学校の勉強をおろそかにしてはいけないこと、そのとおりです。
    幸い、鉄緑会には楽しく通っていますので、様子みたいと思います。授業が楽しいのと、いろんな学校の子とお友達になれてうれしそうです。
    学校の成績が下がったり、
    カラダがしんどくなったりしたら、潔く塾は辞めることですね。いつでも、そのことを忘れずにいます。
    だんだんと難しくなるこれからがどうなるか?ですね。
    ぼんずくんもお母様ありがとうございました(*^^*)

    • bonzukun_mother より:

      こんばんは。
      コメントに記事でお返事する際には記事公開時にご連絡を差し上げておりましたが、
      今回、忘れておりました。申し訳ありません。。。
      鉄で楽しく過ごされているということは勉強も大丈夫だと思いますよ。
      塾の継続は学校の成績次第だよ、と我が家は常に話をしています。

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