浜学園の公開学力テストは小5までは比較的高得点が取りやすい難易度です。調子が良ければ、どの教科も90点以上、3科で270点近く取れる回があるかもしれません。鉄板の常連10傑や30傑のお子様は3科で300点近い得点を取るお子さんもいます。
ところが、小6の2月からは一転して各科目の平均点がぐっと下がります。小5までは見たことのない平均点40~50点が普通になります。恐らく塾側が意図的に問題の難易度を一気に上げているからだと思います。
「公開が難しすぎて点数が取れないから、実力を計ることができない」「受けても点数が悪いから、子どもがやる気をなくす」という声もあるそうです。平均点45点の場合、3科受験者2500人として、半数の1250人は45点以下の点数です。毎回40点以下しか取れないと、「どうせ次受けてもダメだから」とやる気がなくなるかもしれません。
算数以外の教科も点差が開きます。これまで点数の取りやすかった理科や社会でも高得点を取ることが難しくなります。国語はやたら問題が長文になり、最後まで行きつかないお子さんが続出します。
しかし、一方で、平均点40点台の試験でも100点や90点台を軽々と全科目で取るお子様もいます。しかも彼らはすでに公開対策はしていません。春の段階で入試過去問を解き始め、志望校対策に目を向けています。
小6では上位、中位、それ以外と3つの得点層に分かれ、大きく点差が開く原因は、恐らく小5まで(特に小5)に解いた問題量=勉強量の違いだと思います。小5の最レ算数、灘中合格特訓、日曜日のイベント(これは必ずしも当てはまらないかもしれません)、季節講習など、塾は多くの機会を提供しています。
上位層のお子様達の多くは、上記の機会の大半に参加して、復習して、その上にさらに「中学への算数」を解いたり、算数オリンピック対策の勉強をし、分からない問題は個別や家庭教師、親塾を活用しているかもしれません。最上位のお子さんの1週間の予定表を拝見したことがありますが、小6に上がる前から、まさしく「寝る時間以外は全て勉強」状態です。
小5までは比較的高得点が取りやすいので、実はすでに学力の差は大きくついているのが表面化しないだけで、小6で一気に難易度が上がったことでその差が目立つのだと思います。
塾が問題の難易度を一気に上げるのは、最難関とそれ以外の生徒を見分けるためだと思っています。「難しすぎて実力が計れない」のではなく、「難しくした問題を解ける子とそうでない子を見分ける」のです。平均点が40点台のテストでも、100点から一桁台までキレイな山型の得点分布になります。高得点層の人数が少なくなる分、最難関志望層にとってはこちらの方が自分の今の位置付けを正確に把握できるかもしれません。
この学力の差は1年以上前から気が付かないけどすでに存在しており、小6の夏休みに頑張ったから、秋から頑張ったから、では埋まらないと思います。上位のお子さんは想像を超えた頑張りを継続しているので、小6で追いつくことは厳しいです。お盆までに志望校対策特訓の資格偏差値が取れない場合は、志望校の変更を視野に入れるべき理由はここにあります。
逆転できるとしたら、小5までの間です。小5までに良い位置に付けることが楽に合格につなげる1つの道だと思います。
言い換えると、小4、小5までの全てのお子様は上位につける可能性があるということです。
その鍵は1つ。保護者様です。お子様の自力では100%無理です。小6はもう勝負を捨てなければならないのか、もう成績(順位)は上がらないのか、については後日まとめますね。
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