2020年度からの小学5、6年生の英語教科化が中学受験に与える影響

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中学受験全般

■今年配布の教科書は4年ぶりに改訂されたものです

2020年度は小学校の教科書改訂年度です。小学校の教科書は4年に1度改訂されます。中学受験で教科書改訂に影響があると思われる科目は、私の意見ですが影響の大きい順に

社会>>>>理科>国語>算数

です。最難関中学の入試問題を見る限り、算数や国語の小学校の教科書が多少改訂されたからといって、その難易度に影響が出るとは思えません。

ただし、社会だけは教科書の影響を大きく受ける科目です。歴史の教科書が改訂されるとしたら、考古学上での大発見があったり、国家としての歴史上の出来事に対する解釈の影響を受けてのことが考えられます。いずれにしても、それらは入試問題の出題傾向に大きく影響しないでしょう。

社会で教科書改訂の影響が大きいのは、地理と公民です。この話はどこかで詳しくまとめます。

■今年度から小5,6で英語が教科化

本日の主題は、2020年度から小学校で英語が「教科化」されるようになったことです。我が家に小学生がいないので、「本当ですか?」と今だに信じられない気持ちです。

3月からの長期間にわたる学校休校や、授業再開後もコロナウィルス感染対策や学習の遅れを取り戻したり、久々に登校で学校生活に慣れないお子様のフォローなど、学校の先生はやらなければならないことが山積みです。そこに「新学期から英語の指導も追加してください」と言われても、満足いく準備をするのは難しいのではないでしょうか。

私が先生なら「そんなことよりも、この学年は来年の3月末までに授業を全部終わらせることができるだろうか?」と授業日数の心配ばかりをしてそうです。

新学習指導要領にもとづいて、新学期から小学5年生と6年生は英語の授業が始まりました。検定教科書7社が決定しますので、学校再開後は英語の授業も実施されているのでしょう。音楽で合唱やリコーダー演奏が推奨されないのであれば、英語の授業で声を出して発音することもNGでしょう。どうやって指導するのでしょうか。

■私立中学入試で英語が科目に追加される可能性も

今お子様が小学6年生であれば、中学受験に英語教科化は影響しませんが、5年生からは大きく影響する可能性があります。

具体的には、今の5年生が受験する時に英語が受験科目に加わる可能性があります。選択科目になるか、必須科目になるか、加わらないかは分かりません。他校の様子をみながら決める中学校が多いでしょうから、2021年度の初年度から英語を必須受験科目に入れる中学校は多くはないと予想します。

どこの中学校が英語を入試科目に加えるかについての情報は、大手進学塾がいちばん早く入手するのではないかと思います。大手進学塾と私立中学とのつながりは、保護者様が想像するよりもずっと強いです。おおっぴらに公開するのではなく、塾生保護者限定の進学説明会などで情報公開すると予想します。次の進学説明会でぜひとも6年生保護者様は、英語科目化について学園長に質問していただきたいです。

もし、英語が最難関中学で正式な科目に加われば、英語の授業を浜学園も実施するのでしょうか? 先生がいませんね。講師の募集があれば応募してみましょうか笑(しません。夜は自宅で過ごしたいです)。

最難関中学校のどこかが正式に英語を受験科目に加えることを発表したら、塾業界はに激震が走ると思います。1科目増えるって大変なことですよ。これからどうなるか非常に注目です。

■5年生、6年生の英語対策

6年生は受験に英語が加わる可能性は極めて低いでしょう。特別な心配をしなくてもまず大丈夫です。それよりも、算数・国語・理科(+社会)の勉強をがんばってください。

5年生からは、小学校の英語の授業を軽視しないで、授業を真面目に聞くことをおすすめします。我が家に小5生がいたとしたら、

  1. 「スタディサプリ」でどんどん先取り学習を進める。
  2. 市販問題集で私が教える。
  3. 公文の英語だけを受講する。

のいずれかをすぐに始めます。小学校英語におけるリスニング、英作文、英文法、読解の割合が全く分からないのでなんともいえませんが、おそらく会話中心の内容で、自己紹介に始まり、好きな物や夏休みの出来事、学校生活、旅行先での質疑応答など、テーマや画面ごとの対話で教科書は構成されていると思います。

教科書は簡単でも、入試問題はいくらでも難しく作ることができます。それは公立中学校の英語の教科書は易しいですが、灘高等学校や東大寺学園高等学校の英語の入試問題は大学受験並の難易度で、教科書に沿った出題からはかけ離れていることからも分かります。

4年生より下の学年のお子様は、5年生の様子を見ながら英語学習をどうすべきか考えることができます。「5年生は大変、可哀そうだね」と思っていても、来年の入試で英語が受験科目にならなかった場合は、4年生受験年が実験台になる可能性もあるので、油断はできません。

少し先の話ですが、5年生より下の学年のお子様は英語の扱いについて少しだけご検討いただければと思います(2020/06/04:中学受験につなげるための英語の自宅学習方法に関する記事を掲載しました)。

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