夏休みも残りあと10日ほどになりました。小学校の宿題が終わらず、仕方なく手助けをする保護者様もいらっしゃると思います。
通塾を始めてから、私たち親子は小学校の宿題を「時間のロス」と感じることが多くなりました。漢字、計算、カラーテストなど、小学校の勉強に時間をかけても、塾のテストで点数が取れるわけないので、最小の時間で終わらせようと、ぼんず君は提出物をどれも雑な走り書きで急いで終わらせていました。
小学校のカリキュラムについては私も非常に思うところはあり☆、正直どれも熱心に取り組ませていませんでしたが、ひとつだけ低学年のうちからもっときちんと向き合って取り組ませればよかったと思うものがあります。
それは、夏休みの宿題です。全部ではありません。具体的には自由研究と読書感想文です。毎年、どの学年でもこれら両方がセットで宿題として課せられることが多く、毎年のネタ探しで苦労しました。
ぼんず君はこの手の宿題をこなす創造力は皆無で、数週間放置して様子を見、進捗度ゼロ%のままであれば、小出しにネタを与えながら、自分で考えたように思わせながら完成に導きました。
読書感想文も同様です。まず、学校指定図書の中で読みたい本がないので、全くやる気になりません。読書感想文は毎年、夏休み初日から強制的に取り組ませましたが、その作業は楽しさゼロだったと思います。
なんとか小学校時代と中学受験を乗り切り、やっと中学進学と思ったら、中学校ではもっと高度な自由研究と読書感想文の課題が待っていました。
正確には「レポート」です。自由形式のレポートの宿題が複数の教科で課せられました。これはきついです。小学校時代に自由研究を真面目にやってこなかったぼんず君は、中学校が指定するレポートの条件すら理解できなかったかもしれません。
仕方ないので、今年は私がレポート作成のイロハを教えて、導入は少しお手伝いしましたが、これでは「一から自分の考えをまとめる」力はつきません。早急に突き放す必要があるな、と痛感しました(いきなりは危険なので少しずつやります)。
中学校の宿題を見て「何か懐かしいな」と思ったのですが、それは、自由形式のレポートは大学時代のレポート作成と同じだったからです。私はテーマ選定→考察→検証→まとめの一連の作業がとても好きで、何本でもレポートが書ける派ですが、それは世の中では少数派のようです。ぼんず君のようなタイプは「きっかけになるヒントを何かくれれば、すぐ書けるのに」と言います。
そんなものは常日頃から頭の中にストックしておくもので、人からもらうものではありません。どんな課題に対しても即興的にテーマを見つけて、考察検証し、自分の意見をまとめる能力は、ぼんず君を見ていると分かりますが、自然に身に付かないようです。
恐らく完成までに十数年単位で鍛える必要があります。しかも、そのやり方は誰も教えてくれません。出来る人には容易ですが、出来ない人はどうやって大学を卒業したのでしょうか?出来ない人は就職後はもっと困ると思います。昇格試験の課題に論文作成を課す企業は多いです。
小学校の夏休みの課題は、小学生が10年後に必要な能力を今から育むために必要なものだと最近分かりました。もっと早く気づいていれば、小1から本気でレポートを作らせていたのに、遅かった
ぼんず君は小学生時代に自由に発想する時間や作業を大幅に削って、受験勉強に専念したので、今そのつけがきています。頭も凝り固まってるので、今からやらせるのは相当困難を伴います。と言うか、スタートラインに乗せるだけで一苦労です。
進学塾で自然と勉強する流れがあるように、テーマを決めて自分の頭で考える手順は1つのカリキュラムにしてよいくらい重要だと思います。もちろんお子様単独では無理なので、指導者は絶対に必要です。
低学年であればあるほど、親がびっくりするような奇抜な視点、アイデアを持っています。時間のある低学年こそ、バカみたいな結論になってもいいから、お子様の思うように何でも書かせて、作らせてみたら面白いと思います。結論がなくてもいい。失敗作でもいいです。小学校が付ける点数は受験に全く影響ありません。好きなようにやることが創造力を付ける最良で最短の方法だと思います。
では、我が家はどうすればいいか。次の夏休みまでに本気で考えます。
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