英語リスニング問題が聞き取れない2つの原因と対策

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鉄緑会

■ぼんず君、リスニング問題に苦戦中です

中3になってからの鉄緑会・英語は英作文の項目が追加されるなど、中2と比べると若干内容が変わりました。長文や英文法の難易度はそれほど変わらない印象がありますが、リスニングはスピードが速くなり、難易度が大きく上がったような気がします。

リスニング教材は初回授業時にCDで配布され、プリントはPDFでダウンロードして、自宅でリスニング問題を解かせていますが、一度でぱしっと正解させることはできません。

リスニング教材は授業1回につき1問附属します。会話文または説明文の音声を聞きながら、空欄部分の英語を聞きとって書き込む穴埋め形式です。音声は2分ほどと短いのですが、話すスピードが速くて、ぼんず君は聞き取りに苦戦しています。

中3になってからの4回分のリスニング問題を解く中で、リスニング問題を難しいと感じる原因、解けない問題の傾向が見えてきましたので、備忘録を兼ねてまとめてみました。

リスニング問題に取り組んでおられる中2~3年生の方で、「音声が速くて聞き取れない」とお感じの方のヒントになればと思います。

■リスニング問題が解けない2つの主な原因

リスニング問題が聞き取れない原因はいくつかあります。まずは、なぜ音声が速くて聞き取れないのかを分析するところから始めます。

①前後の単語同士の音がつながって発音されるので、聞き取れない

英語の音声が聞き取りにくい最大の原因は、前後の単語同士の音がつながって発音されるので、聞き取れないことではないでしょうか。英単語を1つずつ音声で聞くと音は聞き取れて意味も分かるのに、まとめて1文で話す音声はスピードが速く感じられます。

これは単語の最後と次の単語の最初の音がくっついて発音されるためです。私はこれをリエゾンと呼んでいますが、英語のリンキング(linking)の方が一般的です。

リンキングの例は

  • in front of:「インフロントオブ」ではなく、ネイティブの発音は「フランタブ」と単語前後の音がくっついて発音されます。

②音は聞き取れても単語が分からず書けない

英語の音声は何とか聞き取れるものの、その音が示す単語を知らなければつづりを正確に書くことができません。

細かい原因はほかにもあると思いますが、大きく分けると①リンキング、②知らない単語、の2つが主な原因です。ぼんず君のリスニング問題を採点して間違えた問題を分類すると、①と②の比率は、3:2ほどの割合でした。

■リンキング対策の学習方法

リンキング対策でもっとも効果的な学習方法は、ディクテーションと呼ばれる書き取りを行うことです。ディクテーションは、全文を書きとるやり方と、鉄緑会のリスニング教材のように文章の一部が空欄になっており、空欄だけを書きとるやり方があります。

アマゾンで検索すると空欄穴埋めのディクテーション教材はいくつかありますが(「CD付き聞いて書書き取るリスニング300問」、「ゼロからスタート英語を聞き取るトレーニングBOOK」など)、せっかく塾からリスニング教材を配布いただいていますので、これを活用したいと思います。

塾のリスニング音源でディクテーションをする場合は、全文を書き取る練習であれば事前準備ゼロで楽です。長文問題の音源を何度も繰り返し聞いて、パラグラフごとに間違っている箇所を確認すればよいだけです。

我が家の場合は、全文書き取りという高度な練習ができるほど能力が高くないので、文章の一部を修正テープで消して、カッコを書いて、穴埋め問題を作って、目の前で書き取りをさせるやり方を採用しました。

■知らない単語の聞き取り対策

これは「語彙力を増やす」しか方法がありません。

今週の鉄緑会の音声教材でぼんず君がどうしても聞き取れなかったフレーズは

「He  (was) (absorbed) (in) his newspaper.」のカッコ内の単語です。最初のwasは何とかなるのですが、absorbedを知らなければ、何度繰り返し音声を聞いても永遠に答えにたどりつけません。

ぼんず君は勘が鈍いので、「彼は新聞を読むことに没頭していた」のだろうなと推測することもできません。彼と新聞を結びつけることができないのです。

「新聞読んでる、って思いつかない?」と聞いても、absorbedを知らないので回答できませんでした。

リスニングの穴埋め問題は、音声がなくても答えられる箇所もあります。たとえば、同じく今週の音声教材の中で例を上げると

「taking two dollars (out) (of) (his) pocket」があります。「ポケットから2ドルを出した」という意味であることが推測できれば、カッコの中は音声なしでも埋められます。解答はおそらくこうだろうと予想した上で音声を聞くと、カッコの中は自信を持って書き込みができます。

リスニングの穴埋め問題は、多少推測することも必要です。

  1. スクリプトを大急ぎで読む
  2. 即分かるものは記入
  3. 音声を聞きながら入力
  4. 分からない箇所は知識から推測

の練習も必要だなと感じました。休校期間中に特別版リスニング教材の配布があると嬉しいですね。

■ネットの映像もリスニング教材になります

音声教材は市販の書籍だけではなく、アプリやインターネットでも充実しています。

ディクテーション対策とはずれますが、ハリーポッターの原書を有名な俳優さん達が朗読する企画「Harry Potter At Home」が始まりました。毎週1章ずつ、全部で16章の朗読動画(音声はSpotifyで利用できます)が公開されます。

1回目の動画はハリーポッターを演じたダニエルラドクリフ氏が朗読するという贅沢な内容です。25分以上の映像で楽しいのですが長いです。

物語の朗読なので、会話中心の内容であり、朗読のスピードは速いです。この映像もリスニング学習にお役に立つと思います。原書を入手すれば、本を見ながら音声を聞くことができます。これはリスニングに非常に効果があります。

ハリーポッターは朗読が収録されたオーディオブックもありますが、せっかくの特別企画ですので、これをデジタル保存して、リスニング教材に活用したり、純粋に朗読を楽しむのはいかがでしょうか。

お子様がハリーポッター好きであれば、動画を楽しめると思います!

  • 休校期間の教材に最適。1カ月間無料の申込は5/10まで
  • 英語&数学の先取り学習に最適!
  • 問題演習&ビデオ解説で理解が深まります
  • 小4から高3までの講義と教材は使い放題

コメント

  1. 匿名 より:

    いつも役立つ記事、ありがとうございます。長年の愛読者です。

    リスニング対策ですが、ご存じとは思いますが、シャドウイングはどうですか。

    やはり、ナチュラルなスピードに近い速さで正確に発音できてこその言語です。聞き取りを聞き取りだけで対処するのには限界があると思います。英文の発音そのままに後追いできるようにテクストを音読で読み込むのは、王道だと思います。

    イントネーション、曖昧母音化した部分、もちろん語の連結した部分、全部そっくりそのまま、一切たがわず。真似するのがポイントです。後をおっていきます。何度でも繰り返していくうちに、単語はもちろん、テクスト全部覚えてしまいますし、コロケーションのような語の繋がりの感覚なども自然に身に付きます。

    もう少し高度になると、文章の論理展開なども意識しながらのシャドウイングもあります。

    原資ゼロでできる勉強です。最初は厳しいかと知れませんが、効果はかなりあると思いますよ。

    いつもアドボイスをいただいているばかりですので、少しはお役に立つと幸いです。

    • bonzukun_mother より:

      こんばんは。コメントありがとうございます。

      シャドウィングは、我が家の小僧には難易度がまだまだ高いですね…。
      まずは話す内容を書き留められるようになって、それからの課題です。
      シャドウイングの解説ありがとうございます。
      女子の保護者様に参考にしていただけると思います。
      (男子は面倒くさがって、まぁしないと思いますので…)

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