本日は、高校入試対策の数学と理科の問題集をご紹介します。
元々は、私が高校入試の入試問題を解いたり分析する上で、対策問題集の構成を確認するために購入したものです。
中高一貫生は、成績や素行などに問題がない限りは高校にそのまま進学できるため、高校入試の勉強をしません。代わりに、中2~3年までには高校過程の数学に取り組み始めて、早いペースで先取り学習が進められます。
指数、対数、微分積分など、何やっているのかよく分からないくらいに難しい問題に取り組んでいますが、高校入試の問題は解けるのだろうか?と思い、ぼんず君が解けなさそうな問題を問題集から選んで渡したところ、解けない問題もありました…。
解けない問題の共通点は、中学入試の問題と同様に、ひらめきやセンスを要する問題です。「そんな切り口を思いつかないといけないんですか!」という解法が必要な問題は解けないものがありました。中学入試の独特の解法は結構忘れており、それが若干悔しかったようで、休校期間に私が資料用に購入した問題集を解いておりました。いくつかご紹介します。
■数学
月刊誌「高校への数学」を出版する東京出版の本です。図形の問題ばかり106パターンの問題と、各問題に類題(演習題)が1問付いています。
目次を見ると
- 直線図形(三角形、四角形、多面体など)
- 円
- 立体
- 動く図形
とまんべんなく掲載されています。高校入試対策の問題集ですが、問題の多くは中学入試の算数テキストで見た問題と似ています。立方体の切断面の面積を出したり、正四面体を回転させたり、三角形の合同や相似を使って辺の長さや面積を出すなど、「あった、あった!」と懐かしくなる問題ばかりです。
難関中学の入試問題と難関高校の入試問題のレベルはあまり変わらないのでは…と改めて感じました。もちろん、二次関数や因数分解などの中学校過程の問題は中学入試で出題されませんが、図形に関しては基本的な解法は非常に似ています。
中高一貫校の生徒さんで高校受験の予定がない方は、この問題集は必要ではありません。数学好き、図形好きな方はぜひ挑戦されてみてください。ぼんず君は解法がひらめくことを楽しみながら問題を解いていました。
図形問題は「1対1の図形演習」に106×2(類題)問が掲載されているので、それ以外の単元の難問の傾向を見るために購入しました。
本シリーズの数学は、中1から中3までの3冊があります。今回は中3だけを購入しました。
中3の内容は
- 式の展開と因数分解
- 数の性質、平方根
- 2次方程式
- 2次関数
- 相似な図形
- 円周角と中心角
- 三平方の定理
- 標本調査
です。別冊解答の方が問題よりもページ数が多いです。
数の性質、方程式、関数は高校入試の範囲ですが、図形は小学生でも解けそうな問題が多いです。
本の難易度は、「1対1の~」の方が難しく感じました。
■理科
塾技の高校入試版を解き終えて、「もう少し難しい問題集ある?」とリクエストされたので、購入してみました。パラパラと見た感じでは、かなり難しそうな問題ばかりです。
ぼんず君は面白がって、電流や化学の問題を解いていますが、学校や塾が忙しくなったらきっと放置される問題集でしょう…。
中高一貫校の生徒さんにお役に立てるとすれば、アドバンスト模試や駿台模試を学校単位で受験される場合です。中高一貫校の数学や理科の進度は極めて速く、学校の授業内容は模試で出題されるようなオーソドックスな問題とは若干異なります。
特進問題集と似た問題が模試で出題される可能性が高いです、と断言はできませんが、中学1~3年生の模試の理科の作問をする際には、高校入試の出題傾向が参考にされると思います。
特進問題集3冊を見た感想は、中学理科の範囲は思ったよりも広いということです。ただ、それほどひねりの効いた内容ではありませんので、中高一貫校の生徒さんであれば無理なく解けると思います!腕試しにぜひお使いください。
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