2022年前期日程・関西最難関七校+関西地区高校の大学合格実績速報

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中学受験_記事紹介

3月初旬から先週までは夏のような暑さが続き、「冬から春を飛ばして真夏になったなぁ」と自宅では半袖で過ごしておりましたが、昨日の関西は冬に逆戻りした寒さでした。

一方で、3月16日には宮城県と福島県で震度6強の地震が発生し、18日夜にも岩手県で大きな余震がありました。被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。コロナの蔓延、ウクライナでの戦争、物価上昇に景気低迷と、前向きな気持ちを保つのが難しい状態が続いていますが、心のざわつきを意識することで少し気持ちを落ち着けるように心がけています。

2022年3月10日、国公立大学前期合格者が発表されました。もうそんな時期になりました。今年も、昨年と同様浜学園で「最難関七校」と呼ばれる中高一貫校と関西地区の高校を中心に合格者数をご紹介します。週刊朝日2022/3/25特大号をもとに表を作成しました。

浜学園の呼称である関西最難関七校は、灘・甲陽・東大寺・西大和・洛南・大阪星光・洛星の七校です。いずれも私立の中高一貫校です。西大和と洛南は男女共学で、それ以外の五校は男子校です。 甲陽と洛星は高校での募集はありません。大阪星光は高校入試はあるものの、入学者はゼロまたは一桁台のことが多いです。東大寺学園は2021年から中学入試の定員を1クラス分増やしました。高校の募集は来年をもって終了となります。 東京大学、京都大学、関西国公立医学部の順に、合格者数をご紹介します。

■関西最難関七校東京大学合格者数

このブログで関西最難関七校の大学合格実績をご紹介するようになって今年で3回目です。学校によっては前年と比べて合格者数が10名以上減少する年があったり、その翌年にはぐーんと元に戻ったり、毎年多少のばらつきは見られます。数字の表記方法は、「合計人数(現役+浪人)」です。

今年の数字では、甲陽の東大合格者は31→16名、洛南は25→9名、東大寺は29→25名、洛星は11→8名と減少しています。一方で、星光は12→16名、西大和は76→79名と増加しています。西大和のここ4年の合格者数を見ると、42→53→76→79名と、素晴らしく順調に合格者数が増えています。昨年と今年を比べると現役合格者が10名増えています。西大和の事情は全く分からないのですが、学校の方針として「東大推し」を前面出ししていることは推測できます。

今年は東大学校推薦型選抜の制度がありましたので、新たに欄を追加しました。灘、西大和、星光、洛星でそれぞれ1名ずつの合格者が出ています。週刊朝日の記事に学校推薦型選抜で合格された高校生のインタビューがお名前と顔写真付きで掲載されていますが、写真を拝見するだけで「賢そう」な生徒さん方です。我が家は学校推薦型選抜を検討する余地はゼロですが、ご興味お持ちの保護者様は週刊朝日をぜひお買い求めください。毎年、合格発表の特大号はすぐに売り切れて入手が難しいです。私も書店をはしごして探しました。アマゾンには在庫があるようです。お早目のご購入をおすすめします。

最難関七校以外の関西地区の高校についても、合格者の多い順にまとめました。

白陵と北野は3年連続でそれぞれ1位と2位です。特に白陵は非常に安定しています。遠くの最難関校よりも地元の白陵を選ばれるご家庭がさらに増えるのではないでしょうか。我が家が白陵から20分圏内に自宅があり、転居が難しい場合は、白陵の良さを小学校低学年の頃からくり返し伝えながら、白陵を第一志望にしていたかもしれません。それくらいに毎日の遠距離通学時間はもったいないなぁと日々実感しています。

昨年の表に名前があったものの、今年の表には掲載されていない清風南海、須磨学園、大阪桐蔭、岡山柏陵、高槻の結果が気になります。最難関七校の合格実績も毎年結構な人数の上下がありますので、来年の実績で浪人生が増えることを予想します。

■関西最難関七校京都大学合格者数

2022医の表記は、合格者合計(医学部医学科+医学部人間健康科学科)です。最難関七校では、医学部人間健康科学科の合格者は七校合わせて1名でした。医学科志望の方が大半という結果でした。

コロナ禍の影響を受けて、自宅から通学可能な京都大学の合格人数が増えるかなと予想していましたが、実際はそうでもありませんでした。変わったところは、医学部合格者が増えたことです。灘は14→20名、東大寺は12→15名、洛南は12→14名です。大きな変化に感じられない保護者様もいらっしゃるかもしれませんが、医学部の定員はどの大学も少なく、2022年の京都大学医学部医学科は合格者110名、東大理IIIは97名です。

京都大学医学部合格者のうち、最難関七校の合格者が56名で、合格者の半分以上を占めています。東大や京大の医学部志望であれば、これらの最難関七校に進学することで合格の可能性に近づくと言えますが、まあ狭き門です。コロナ禍を受けても関西地区の医学部人気は継続しています。一方で、西大和の京都大学医学部合格者がゼロであることには非常に驚きました。

続いて、最難関七校以外の関西地区の高校についても、京都大学合格者数をまとめました。

北野と天王寺は毎年圧倒的に強いです。北野の「卒業生の4人に1人は京大合格」は馬渕教室のキャッチコピーのようです。大阪の公立中学校にお子様が通う保護者様はよくご存じだと思いますが、北野高校や天王寺高校にお子様を合格させるためには、学校生活のすべてにおいて完璧を目指さなければなりません。協調性、先生へのアピール、副教科も全力投球、部活動や生徒会活動もがんばるなど、3年間の修行生活が求められます。その上で入試本番でも高得点で当たり前ですから、中学受験とは異なる苦しさ、しんどさを乗り越えなければなりません。どちらの苦行をお子様が乗り越えることができるかで、中学受験を経ての中高一貫校生活か、公立中学校での3年間の生活を経て北野や天王寺に入学するの選択肢が考えられます。

我が家のように先生の受けがあまりよくないお子様は公立中学で内申点を揃えることが難しいので、中学受験をすることで内申点回避を狙う方が、お子様は安定した学生生活を送れると思います。

京都大学の合格者人数を見て驚いたのは、清風南海の合格者数が22→53名と倍増していることです。もうしばらくしたらプレジデントオンラインなどで特集記事が組まれるのでしょうか。合格実績の秘訣に迫る記事を楽しみに待ちたいです。

■関西最難関七校国公立大学医学部合格者数

最難関七校の大阪大学・神戸大学・大阪公立大学医学部合格者数は、前年と比べてそれほど大きな変化はありませんでした。この表を作りながらいちばん驚いたのは、大阪市立大学が「大阪公立大学」に名称変更されていたことです。うーん、この名称はかっこいいのでしょうか。ぼんず君に聞いてみると「ちょっとね…」という返答でした。だからといって「大阪府立大学」にすると、府大が市大を吸収合併したような印象を与えるかもしれず(企業の吸収合併で存続会社名が引き継がれることが多いため)、この名称は考えられるベストな選択だったのでしょう。

東京大学、京都大学、関西国公立大学医学の高校別合格実績をまとめながら感じたことは、今年の結果は西大和の大躍進はさておき、東大寺学園が堅実な結果だったということです。私の推測ですが、今年の共通テストで数学の予想をはるかに超えた難化を受けて、受験生が二次試験前に受験校を変更するなどバタバタする中で、我が道を行く生徒さんが多そうな東大寺の受験生は初志貫徹の結果、堅実な合格結果につながったのかなと感じました。

共通テストの点数を受けても動じることなく、当初の志望大学を受験する気持ちは、①浪人してもいいから突撃する、②これまでの自分のやってきた勉強に自信がある、の2つに支えられているのだと思います。ぶれない強い気持ちを持って、共通テスト終了後から二次試験までの1カ月間の猛勉強は中学受験時の直前特訓に重なります。公立高校を受験された生徒さんの三学期のがんばりもそれに通じるものがあります。

何年間も全力で勉強し続けることはしんどいですが、ここぞ!と言う時のラスト3カ月間くらいに本気が出せるお子様は、大学入試でも強いです。小学生のお子様であれば定期的な運動の習慣を、中高生の生徒さんであればメリハリをつけた勉強と生活リズムをつけることが鍵になると思います。

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