【記事紹介】開成・灘ら名門男子校教師の提言『くそばばあ』と言われたらこう答えよ

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中学受験_記事紹介

本日は現代メディアの記事「開成・灘ら名門男子校教師の提言『くそばばあ』と言われたらこう答えよ」をご紹介します。

記事のタイトルだけで「私にはそんな心の広い対応はできません」と思いましたが、男の子のお子様をお持ちの保護者様にぜひともおすすめしたい内容でした。

教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏の著書「開成・灘・麻布・東大寺・武蔵は転ばせて伸ばす」をベースにした新著「21世紀の男の子の親たちへ」の刊行を記念して、本の一部を抜粋したシリーズ記事です。

第1回の今回はテーマが「反抗期」です。反抗期の子どもたちへの対応方法と、反抗期がない場合の恐ろしさについて述べられています。

■子どもと同じ土俵に立ってはいけない

 反抗期の子どもに暴言を吐かれた保護者様が死ぬほどショックを受けることがあります。一方、学校の先生たちは毎年そのような変化を見ているので、おおらかに構えていられます。

灘の大森秀治先生の言葉です。「『くそばばあ』『死ね』と言われて、ニコニコしているのも変ですしね。生身の感情で向き合うことも必要ですから、『どこがくそババアなの。あんた親に向かってよくそんなことが言えるね。』くらいは言っていいし、言うべきだろうと思います。

全て余裕でスルーしていたら、子どもも真剣に付き合ってもらっていないと感じるでしょう。ただ、子どもも本気で言っているのではないと、受け止める余裕はほしいです。」

■子どもから逃げずに、子どもの信号を受け止める

開成の齋藤幸一先生の言葉です。「方法論はそれぞれだと思いますが、逃げない、スルーはダメですね。子どもなりに発信しているので、その信号をうまく受け止めてあげないと。」

開成の葛西太郎先生の言葉です。「 ごまかさないことが大事ですね。話は聞くし、違ったら違うよと言うし。こちらが間違っていたら『悪かった、違っていた。』と認めるし。

同じ土俵に立たない方がいいですよね。向こうも悪いことは分かって言っているのですから。親もパニックになってエスカレート して、家庭内暴力に発展するケースもありますが、それでも親の目が覚めれば、子どもの目も覚めて、両方成長するんです。

子どもが暴言を吐く時は、大人の反応を見ています。暴言を吐かれても過剰に反応せず、涼しい顔をして大人の姿を見せる方が教育的な効果は大きいです。」

■優しい対応で、余裕を持って接してほしい

東大寺学園の榊野数馬先生の言葉です。「同じレベルに立つと喧嘩にしかなりません。『言葉使いに気を付けよう』とか優しい感じで十分だと思いますので、余裕を持って接してもらえればと思います。

中3や高1での反抗期を迎える子が出てくると、自分の手から離れていく、すごくさみしいというのをよく聞きます。『そのさみしさを乗り越えて違う愛情が出てきますよ』という言い方を何度かしたことがあります。」

■反抗期がこないと何が困るのか?

実際は、反抗期がこないお子さんが増えているそうです。そして、反抗期がないことを自慢する保護者様が非常に多いそうです。

反抗期がこないことの弊害を複数の先生が語ります。

反抗期がなければ壁にぶつかったことはないでしょう。いつか壁にぶつかった時にうまく対処できなくなる心配があります。(灘・大森先生)

自分で決められないのに、すぐ人のせいにする人間になってしまう可能性があります。(武蔵・高野橋雅之先生)

子どものうちに心のモヤモヤを出してしまわないと、大人になってからそれが出てくるかもしれません。(開成・齋藤先生)

(注:先生方の所属先は話を伺った当時のものです)

■子どもをコントロールする親が子どもに与える影響

大人になってから心の不調を訴える人には、「自分には反抗期がなかった」という人も多いそうです。

反抗期がないことを喜ぶ親が多い背景に、我が子をコントロールする親が増えているのでは、と著者は語ります。

「大学受験にまで親が同伴するような子の特徴として、学校では友達が少ない親の存在に甘えて、ほかの子との接点がなくなっていっても平気と言う。

しかし、実際の社会ではいろいろな人と関わりながら仕事をしなければならないが、それができないのではないか。」と東大寺の榊野数馬先生は危惧します。

「親の管理下での自由は本当の自由ではなく、『籠の中の自由』にすぎません。まず、大人がそれを理解しなければなりません。

そして、自由をはき違えたり、自分にとって心地よいことが自由であると勘違いしている子どもが多いのではないかと思います」

著者の書籍が欲しくなる記事でした。抜粋記事だけでも、うなる内容が多くありました。

  • 灘や東大寺に通うお子様でも『クソババア』『死ね』という暴言を吐くようになる(かもしれない)。
  • 親が用意する環境(自宅)が心地よすぎると、友達との接点が少なくても構わないという発想が子どもに出てくること。
  • 自分に心地よいことが自由であると勘違いする子が多いこと。

そして、最大の収穫は

  • 記事で紹介された最難関中の先生方の並外れた人間力の大きさです。

私がぼんず君を諭すよりも、百万倍の説得力があります。

このような素晴らしい学校に子どもが入学した後は、私の子育ての役目は、

  • 食事の用意
  • 学費を稼ぐ

だけでもう十分であることが分かりました。

親よりも優れた大人が多く存在することを学校で目の当たりにするでしょう。だんだんと親は要らない存在になっていくのでしょう。

それをさびしいと思うか、成長したと嬉しく思うか。

考えさせられることの多い記事でした。

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