■中学受験のリアルを描く「二月の勝者」
本日は、東洋経済オンラインの記事「漫画『二月の勝者が描く受験の現実』」をご紹介します。
「二月の勝者」は中学受験を題材にした漫画で、進学塾の講師、塾に通う小学生の塾生、その親などが登場し、受験生活の中で実際に起こり得るエピソードがリアルに描かれています。現在8巻まで出版されたコミック本は累計65万部売れ、テレビドラマ化も決定しています。
本記事は、6月30日に発刊された「二月の勝者第8巻」とその関連本「中学受験生に伝えたい勉強よりも大切な100の言葉」をダイジェストで紹介する内容です。
記事の中では、関連本で紹介されている言葉が使われている漫画の場面が小説のように描写されています。その描写をさらに私が要約しても仕方がありませんので、今回の記事紹介では記事の要約はしません。
代わりにアマゾンに関連本の試し読みが掲載されていましたので、そこから関連本の目次部分をご紹介します。
■「100の言葉」は目次を見るだけで欲しくなる本です
「二月の勝者」は紹介記事のタイトルにある台詞「中学受験は父の経済力と母の狂気がすべて」が、第1話の冒頭で塾講師の言葉として描かれています。塾講師は6年生の塾生に向かってこの言葉を発していますが、実際の意図は本の読者である保護者様を引き付けるために投げられた言葉でしょう。塾の教室で生徒に向かってこんな言葉を発しても仕方がないからです。
「二月の勝者」は中学受験の塾を舞台とした中学受験の話で、受験生の保護者様と中学受験塾関係者を読者層ターゲットして描かれています。
「100の言葉」の目次ページの一部を以下に掲載しますが、どの言葉も中学受験の真っただ中にいる保護者様の目に留まる表現ばかりです。「どんな内容だろう」「読んでみたい」「気になる」と思わせるセリフを「二月の勝者」の中から意図的に選定しているので、目次だけで魅力的に見えるのは当然です。
■「受験は課金ゲーム」には賛同できません
コミック本8冊分の内容をダイジェストで理解する上で、「100の言葉」は便利なツールと言えます。
目次の言葉は中学受験の最中であれば非常に共感しただろうなと思いますが、2年以上前に受験を終えた私には読み手の感情を揺さぶったり感動させようとする意図が見えてしまい、やや興ざめな印象です。
「ドラゴン桜」は我が家に全巻あります。ぼんず君は非常に好んで繰り返し読んでいます。なぜかトイレで読んでいます。私の本なのでトイレ読書は止めてほしいですが、言っても聞かないです。「二月の勝者」は全巻揃えようとは思いません。
「ドラゴン桜」の中では成績を上げるための具体的な学習方法がいくつも紹介されています。我が家の勉強に取り入れられる内容は少なかったですが、指導者次第で受験はどうにでもなると勇気づけられました。
「二月の勝者」は学習方法よりも受験に対する心構えや精神論、塾や受験の内情を描くことに重きを置かれているように感じました。中学受験の最中で精神的にしんどい保護者様には、「二月の勝者」や「100の言葉」は精神的緩和の役割を果たすことが期待できます。
ひとつ気になったことは、中学受験は必ずしも塾が用意するカリキュラムをすべて申し込む必要はないということです。「受験は課金ゲーム」のセリフがありましたが、課金アイテムは吟味すべきです。
課金=オプション講座に関する私の考えは、明日以降にまとめます。
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