2021年前期日程・関西最難関七校の大学合格実績速報

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中学受験_記事紹介

2021年3月10日、国公立大学前期合格者が発表されました。昨年3月に関西最難関七校の合格実績をまとめた記事をブログに掲載した際には、その結果に非常に考えさせられることが多く、あれから1年間「2021年の結果はどうなるのだろう…」と何度も思いながら1年間過ごしてきました。

昨年同様、浜学園で「関西最難関七校」と呼ばれる七校を中心に合格者数をご紹介します。週刊朝日2021/03/26特大号をもとに表を作成しました。

浜学園の呼称である関西最難関七校は、灘・甲陽・東大寺・西大和・洛南・大阪星光・洛星の七校です。いずれも私立の中高一貫校です。西大和と洛南は男女共学で、それ以外の五校は男子校です。

甲陽と洛星は高校での募集はありません。大阪星光は高校入試はあるものの、入学者はゼロまたは一桁台のことが多いです。東大寺学園は2021年から中学入試の定員を1クラス分増やしました。高校の募集はあと2回をもって終了となります。

東京大学、京都大学、関西国公立医学部の順に、合格者数をご紹介します。

カッコ内の数字は(現役生+浪人生)です。

昨年3月の記事作成時に関西最難関七校の正確な卒業生数を初めて知り、随分と人数に違いがあることに気づかされました。昨年同時に驚いたことは、大阪星光と洛星の合格者数が前年度よりも大きく減少していたことです。

2021年も合格者数の減少が続くと学校内はいろいろと大変だろうなぁ…と心配していましたが、2021年前期日程の結果は、大阪星光は6→12名、洛星は4→11名と倍増しています。昨年は両校ともにゼロであった理III合格者は、今年は両校とも1名ずつ合格されています。

過去3年間の合格者数は、どの学校も多少の幅の中で前後する傾向がありますが、西大和だけは毎年ぐんぐんと合格者数を増やしています。42→53→76名と素晴らしい実績です。卒業生数が多いことを加味しても、毎年合格者数を増やすには学校の方針や秘訣が不可欠でしょう。

関西最難関七校以外の学校についても、合格者の多い順に表にまとめました。


カッコ内の数字は(現役生+浪人生)です。

白陵と北野は、昨年も1位、2位でした。安定した実績です。遠くの最難関校よりも通いやすい白陵を選択されるご家庭が増えるのではないでしょうか。白陵と岡山白陵は姉妹校だと思うのですが、両校とも素晴らしい実績です。

ここからは私の推測ですが、学校の教育方針を計る目安の1つに入試問題の質が挙げられると思います。昨年3月の記事で、白陵、清風南海、須磨学園の入試問題の質の高さをご紹介しました。特に須磨学園の入試問題は学校の指導方針の良さや合格者実績の伸びが見えてくる質であると数年前から感じていました。

続いて、関西最難関七校の京都大学の合格者実績をご紹介します。


カッコ内の数字は(現役生+浪人生)です。

京都大学の結果で興味深い点は、浪人生の合格者数です。浪人生合格者数が増えている学校は、東大寺の2020年18名→2021年47名、西大和の16→21名、大阪星光の6→16名です。

東京大学の浪人生合格者数が二けたの学校は、灘、甲陽、西大和の3校です。浪人してでも合格したいと思う大学が学校ごとに若干傾向が違うのかな…と推測します。

関西最難関七校以外の合格者数も人数の多い順に表にまとめました。


カッコ内の数字は(現役生+浪人生)です。

七校のうち六校が公立高校です。北野高校の90名はすごいですね!これだけの合格実績があるなら、低学年から進学塾に通って中学受験をしなくてもいいのではないか。北野高校に進学すればいいのではないか、と一瞬思われた保護者様もいらっしゃるかもしれません。

実情をご存じの保護者様であれば「北野高校に進学するのは中学受験で灘を除く関西最難関七校に合格するよりも難しい」から、中学受験した方がお子様の負担は小さいかもと思われるでしょう。

大阪の高校入試は公立高校優勢で、中学受験では超難関の東大寺学園が高校入試では抑え校に位置づけられるほどです。また、学区制廃止により大阪府全域の優秀な生徒さんが超上位校に集結する傾向が強まり、北野や天王寺はスーパーな高校になっています。大昔の私が高校受験をした時とは北野や天王寺の難易度は比べ物にならない程上昇しているはずです。

また、「公立高校からは医学部に合格するのは難しい」と言われた時期もありますが、今年は北野、天王寺両校とも京大医学部合格者が出ています。

公立中学→公立高校→超難関大学合格者については、別の機会にまとめてみます。

コロナの影響もあり、東京大学よりも自宅から通学可能な京都大学が選択される傾向は、今後さらに強くなると思います。下宿は経済的な負担が大きいだけではなく、コロナ禍での一人暮らしを心配される保護者様もいらっしゃるでしょう。私も基本的に下宿は反対で、「自宅から通学可能な大学に進学してほしいよ」とぼんず君に話をしたところです。

最後は、最難関七校の関西国公立医学部の合格実績です。

コロナ禍の影響で医学部を目指す生徒さんは若干減少するのでは…と思い、昨年の合格者と比較をしてみました。結果は減少した学校もありますが、増加した学校の方が多いです。

私は医療従事者ではありませんので偉そうなことは言えませんが、医師は偏差値が高いだけで選択する職業ではないと思います。どの患者さんも平等に接し(これ、難しそうです)、夜勤を含めた不規則な長時間勤務がずっと続く仕事です。

それでも、中高一貫校の生徒さんは理系の割合が高く、医学部を目指す方が多いです。この傾向が今後どうなるかが気になります。

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